石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その九十五

東京・渋谷にまたまた巨大な商業施設が完成オープンしました。

「ヒカリエ」という東急電鉄グループのプロジェクトです。

スカイツリーの「東京ソラマチ」(東武鉄道)に先駆けてオープンという電鉄会社の争いの象徴ですね。

JRの「エキナカ」が成功してから拍車がかかったように超安全好立地に気付いた方々の企画でしょう。

こういうものに一般ピープルはノリがよく動くものです。

初日は入るだけで数時間待ちの人もいたようです。

私が行った三日目(思いっきり一般人!)も入るのに物凄い行列で、さすがにめげて行き場所を変えたのでした。

これだけ人が集まる場所ができれば、逆の反応が出る場所があるはずだと「ミッドタウン」「六本木ヒルズ」を歩いてみました。

案の定、閑古鳥と言い過ぎでないような状態でした。

飲食街ももういくつかが新規店舗の出店でメンバーが入れ替わっていました。

東京の街の開発というものはこの10年、一時の隆盛を求めるようなばかげたイベントのような開発が主で地域を考えていないようなものが多すぎますね。

地方での大型ショッピングセンター出店のお陰で商店街がさびれているのと変わらない感じです。

でも、一段落するこれからがチャンスかもしれません。

 

『不可能の反対語は可能ではない、挑戦だ』

ジャッキーロビンソン(黒人初大リーガー)

街の飲食店はずいぶんと大型の開発のためにやられっぱなしというのが続いてきました。
消えていった店は数知れず、弱肉強食の資本主義社会とはいえそれぞれの店には涙の物語がたくさんあります。

勝ったはずの開発内店舗でも新しい開発とブーム動きの一般ピープルのお陰で悲惨な状態に陥った、または消滅した店舗も多いのです。

でも過熱の後には必ず冷却が来るのです。

地方でも東京でもあれほど騒いだあの○○が今は?という状況が現れてきているのではないでしょうか。

ここからが勝負です。

もう少し我慢しましょう。

踏ん張りましょう。

あなたのお店がこんな時代にタイヘンでも存在し続けているということは、過熱のブームではないけれど冷却しない程よい温度の安定的な保温状態の最も安心な経営かもしれません。

近くに開発の波が来た時、従業員が根拠もなく「大丈夫ですか。ウチの店。」なんて聞いてきたかもしれませんし、自分でもちょっと不安になったかもしれませんね。

でも、抜けやミスはあるとしてもやることきちんとやってきたから、安定しているのです。

ブームや開発に冷却が訪れた時、見直されるのは、信頼と言う継続の安定と本物感のあるものです。

だから逆襲ができるのです。

信頼と本物感があれば余計なイベント性がなくとも顧客誘導は確実に可能です。

あなたこそ出店の可能性が広がるのです。

「あんないい物件高くて入れない」

「好立地でないと怖い」

「人口が少ないから」

「お金が足りないから」

「いい人材がいないから」

「時代が変わっていい店が増えたから」

冷却が訪れるとこれらの問題は大抵解決します。

物件条件は下がり、居抜きにより資金は低予算で済み、人材も余って来るからです。

後はあなたの“挑戦”の意志だけです。

“挑戦”が可能を生み出すのです。

もう一度“今”を検証してみてください。

チャンスはもうすぐやってきます。