石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その126

「あら、ここ、お隣のマンションだわ。

ほらほら、やっぱり、そうよ、この入口。

来ていたのね、撮影が~。」

くつろいでTVを見ているときの奥神様の声です。

「ちっ、何なんだよ、うるさいなぁ。

ドラマの内容がわからなくなるだろ。

俺は『相棒』見ているんだ。

つまんないことに気がつくなあ、まったく。」

「何言ってるのよ。

普通、気づくでしょ。

あなたみたいに、ボ~と見てないのよ。

あなたってボ~としてるから、居酒屋でもトイレから部屋に帰れないこともあるでしょ。」

「それは、方向音痴なだけ。

ドラマは感情移入しているから余計なことは目に入らないの。

気がつかないわけじゃなくてですね・・・。」

くだらない夫婦の会話でスイマセン。

ものの見方は視点が違うといろいろ気がつくことがあるものなんですね。

お店でも・・・。

 

『経営に違う視点を取り入れろ』

お店にとって、視点を変えるというのはどういうことでしょうか。

お客様の視点(目線)でとはよく私も言うことですが、そこには男性の目・女性の目・子供の目・お年寄りの目・若い方の目と様々あります。

お年寄りの目線から商品開発した結果が少量低単価の惣菜をヒットさせているコンビニのニュースは記憶に新しいですね。

確かにお年寄りにはスーパーは広くて疲れるし、大量に買っても重いですし、車がなかったらいけない方もいますからね。

単身者にも受けて売れているようです。

経営者が男なら女性の視点はなかなか気がつかないことが多いようです。

一例ですが、男性だと、冬であれば、ただ暖房を入れればそれでよしと考えてしまう方が多いようですが、女性の方には冷え症の方が多くいらっしゃいますし、更年期になると体調が不安定で冷えたり暑くなったりの方もいらっしゃいます。

女性の視点を活かすと、ひざ掛けを用意するとか、トイレに暖房器具を配置するとか、いろいろ配慮が生まれますね。

また、商品やディスプレイに関しても男では気がつかないセンスを女性の方は持っておられたりします。

臆することなく奥様や恋人、そして女性のスタッフなどに聞くのは大切なことです。

“仕事に女は口を出すな”なんて100年前の時代錯誤にすぎません。

今や大ヒットの陰には女性の顔が。

最近は小学生で会社を持ちヒットを飛ばしている例もあるくらいです。

視点を変える柔軟性は経営者として必須と考えましょう。

ではまた。