石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その164

「冬季オリンピックが始まって巷はまた盛り上がるんだろうな。

日本人の頭は平和バカだからしょうがないか。」

「それ、何目線?

偉そうに!

だいたい人一倍大騒ぎするのはあなたじゃないかしら?」

「そうね、はい、失礼しました。

〈頑張れニッポン〉って自分が苦労しないでヒト様に頑張ってもらって楽しめるなんて最高だろう。

ましてタダで。

あ、税金使ってるか。」

「・・・。

そのお腹、少しは運動しなさい!」

てな毎度の会話ですが、飲食店って、日常である食事をお客様の代わりに頑張って創って提供し、時には感動を与えることができると考えるとオリンピックアスリートと似ているかもなんて飛躍して思ってしまうのです。

そして、それを長く続けていれば伝説ともなるんじゃありませんか。

 

【長くつづけて伝説を創るのも偉大なり】

冬季オリンピックジャンプの参加選手である葛西紀明選手が注目を集めています。

45歳という年齢で8回目のオリンピック。

相次ぐルール改正にもめげず、新人ライバルも登場するなか、競技レベルを高く保ち、長く一線で続ける事がどれほど大変か。

足掛け26年に渡る驚きのキャリア、五輪史上最多の偉業は、日本だけでなく世界中から称賛されています。

毎年、我々の業界にも次々と新店が現れます。

その新店がその後どうなっているのかは次のようなデータがあります。

閉店廃業(2008〜2013)

1年未満 34.5%

1〜2年 15.2%

3〜5年 21.0%

つまり1年未満で3分の1、そして2年以内に49.7%、約半数の飲食店が店を閉店しているのです。

これを見ると、いかにお店を続けることが大変なことかわかりますね。

FBAの繁盛仲間には20年以上30年を超えている仲間が多数いますが、ホントに頭が下がります。

時代を超えて乗り切って今があるわけですから、その努力は賞賛されるものでしょう。

ましてや同じ作業を来る日も来る日も繰り返し行っているのはマラソンに似ているかもしれません。

日本のマラソンの父と言われる金栗四三(かなくりしそう)氏をご存知でしょうか?

1912年オリンピック(ストックホルム)で当時最高記録を持ちながら参加、ところがレース中に倒れて行方不明になり、農家に助けられ目覚めたのは翌日だったそうです。

彼は〈棄権の届けがない〉ため競技中とされ、その後、1967年スウェーデンでゴールをうながされテープを切ったのでした。

そのタイム、〈54年8カ月6日5時間32分20秒3〉は、五輪史上に残る正式記録です。

「いやあ、最近疲れをすごく感じるようになって、いつまでやれるか心配になりますよ」

などという声がちらほら聞こえてくるようになりました。

「〈やる気〉が残っている間はできるはずです。

1億総活躍社会ですよ。

死ぬまで働くんですよ、日本人は!(笑)」

などと冗談で返していますが、できるだけ長くお店を維持していただきたいのは私の本当の気持ちです。

偉大な伝説を創ってください。

金栗氏はゴール後、

「長い道のりでした。

この間に孫が5人できました」とコメントしました。

幸せな人生だったんでしょうね。

ではまた。