石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その178

「何を読んでるの?」

奥神様が目を凝らして本を読んでいました。

「お金をどう動かしたら得するかの本よ。

これからの日本はクレジットカードとか電子マネーのカードの使い方で人によって損得の差が出るのよ。

どのカードを持てば得があるか知っとくのはいいことでしょ。

ポイントもばかにならないし。」

「へっ、チマチマポイントためてご苦労様ですね。」

「あらぁ、チマチマ考えないでも平気な生活がしたいもんだわ。

消費税も上がるし、還元ポイントをもらって貯めたほうがいいわ。

キャッシュレスでお得になるのがわかってるのにしないのはおかしいでしょ。

それとも、そんなこと考えなくてもいいほどお金持ってきてくださるのかしら?」

「そ、そうだね。

セレブ生活はもう少しまってね。

ボク大器晩成型だから。」

「ハハハハハ」

「・・・・」(笑いすぎだろ)

キャッシュレス化が加速していますね。

先進国で最も遅れている日本の政府が力を入れるのは仕方がありません。

飲食店にとってはどうなんでしょうか。

 

【キャッシュレスには備えなくてはいけないリスクがある】

「カード使えますか?」

「現金だけです。」

「じゃ、いいです」と、お客様が帰ってしまう。

こんなCMが脅しのように繰り返し流されています。

「ウチみたいな店、カードを使えるようにするのはどうなんでしょうか?」

こんな質問が増えています。

私は即座に「基本的にしないわけにはいかないんですよ」と答えています。

政府の施策はキャッシュレスで大手は2%、中小零細は5%の還元を打ち出しています。

お店が負担するわけではないですから、続々とシステムを導入する店舗が増えています。

消費者にとっては導入しない店は5%の還元もなく、更にカードポイントもたまらない店となってしまうのです。

現金のみの店とカードが使える店のどちらに属する方が有利かは明白です。

ただし、カード導入に関して、消費者は有利になりますが、問題は手数料です。

現在は3.25%~3.5%が一般的ですが馬鹿になりません、というかこれが大変になることが予想されます。

FBAの顧問店の売上に対するカード利用の割合を調査したところ、10%~20%が多いようです。

日本の現金主義が強い現状での数字がこれですから、将来的には2倍いや3倍になることは不思議でも何でもありません。

月100万のカード売上で3.5%とすると手数料は3.5万円、3倍になれば10万円を超えます。

月10万円とすると年間では120万円が手数料となり、経費アップとなるのです。

月1,000万円売上のうち半分の500万円がカード売上だと月約18万円、年200万円を超える手数料経費がかかるわけです。

躍起になって、カード会社が無料で機材機能を配布しているのがわかりますね。

このことに対する対抗策を今から考えていかなくてはなりません。

顧問店の皆様には順次対策を個別にお話ししていますが、まだまだ研究の余地があります。

いやはや大変です。

ではまた。