コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2014年11月10日

Vol.125 おにぎらず

ちまたでは、「おにぎらず」が話題です。

日本最大の料理レシピ投稿サイト「クックパッド」で、9月の検索キーワードに「おにぎらず」がランクイン。

その後、瞬く間に、急上昇。

SNSなどネット上だけでなく、今やTVなどでも毎日のように取り上げられ、お茶の間でも人気。

うちのババが、先日、鼻息荒く「おにぎらずって知ってる?今人気なのよ~。」と言ってきました(笑)。

では、今回はその「おにぎらず」。

●そもそもおにぎらずってなに?

ラップの上にのりをのせて、真ん中にごはんを平たくのせ、更に具材をのせてから、のりを四方からたたんだもの。

つまりは、にぎらないでラップで包むおにぎりですね。

ちょっと、つぶして平らにすることと、できあがりが四角くなることがポイント。

これを半分に切って、中身を見せるとあら、きれい、となる訳です。

のりを半分で挟むだけバージョンなんてのものっています。

中身は、おかかや梅干しなど定番なものから、ハムとレタスや、スパムやたまご、かつやチーズなどサンドウィッチの具材のようなものまで。

なので、おにぎりサンドとも呼ばれていたりしますが、この「おにぎらず」って名前がなんともいえず、いいですよね。

●なんと発祥は!!

実は、この「おにぎらず」。

マンガ「クッキングパパ」の22巻で「超簡単おにぎり」として紹介されています。

ちなみに、クッキングパパと美味しんぼは、私の愛読書(笑)。

最近、急に話題になってきたので、ちょっと調べたら、この22巻、今から20年以上も前に創刊されているんです。

なぜ、今?

どうも、クックパッドやSNSで、おにぎりサンドとして、にぎらないおにぎりの写真やレシピを投稿していたところ、「これ、『おにぎらず』っていうんだよね。クッキングパパにのっていたよ」というコメントから、広まっていった感じ?

あるいは、おにぎりサンドをみて、これ、おにぎらずじゃん、って思った方が、おにぎらず、といしてレシピを投稿した感じ?

上記のババは、実は、孫がおなかすいたというと、のり1枚の上に温かいごはんをのせ、梅干しを埋め込んでぎゅっと包んで渡してくれます。

ちなみにこのババにぎりは、私が小さいころからあるもの。

このおにぎらずのもとは、ババにぎりなんじゃないかと思っていたら、レシピのコメント欄に

「私も小さいころからやってました」とか

「おにぎりにぎるの大変ですものね。

子供のお弁当はいつもこんな感じでした」みたいな、

私も、私も、的な意見がいっぱい。

みんな、やっていたことなんですね。

では、やはり、なぜ、今?

これが、やはり、SNSなどのネットの力と、この「おにぎらず」というネーミング力のなす業なのか。

おそれいりました。

ところで先日ハロウィンでしたが、盛り上がりがすごいことになってきているようで。

子供たちが楽しむものではなく、最近では、大人の方が、凝った仮装のほんとにすごいことになっている感じがします。

これもきっと、SNSなどで発信したいから、ということもあるんだろうと。

おそるべし、SNS。

見ている分には楽しいですけどね~。

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