コラム

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

2014年6月9日

Vol.35 三配り接客で信頼される飲食店に

六月に入り皆さんの地域では梅雨入りしましたか?

関東でも毎日‥じめじめ‥していて気分までもがパッとしない時期でもありますね。

こんな時期に飲食店に多い問題を今回はお話したいと思います。

先日、指導先で店舗スタッフの行動を観察していると、先程お会計されたお客様が小走りに戻ってきました。

「傘わすれちゃった~あそこに座っていたのだけど、あるかな?」

その席を見てみるとバッシングはまだされていない状態で、床に傘が落ちていました。

傘があり、ホッとした様子でお客様がお帰りなりました。

対応したスタッフを見ていると「傘があって良かったですね」とお声掛けしていました。

あれれ??

皆さんどう思われましたか?

傘があったのは良かった事ですが、事前に忘れ物をさせない接客、お声がけをしていれば、お客様に小走りで戻らせる事も、物があるかないか不安な気持ちにさせることもなくて済んだはずですね。

ウエイティングでお客様がお待ちの店なら、バッシングしている時に気がつき、お客様が会計している間にお渡しできるでしょう。

でも、いつもそんな状況ではありませんよね。

お客様がお帰りで席を立った後、すぐにスタッフが客席をチェックする習慣をマニュアル化するのも方法ですが、なかなかそこまで手が回せないお店も多いのが現状です。

でも、お会計時に一言「傘などのお忘れ物はありませんか?」のお声掛け1つで忘れ物を防げるのです。

現在、皆さんのお店の忘れ物保管場所にはどのくらいの忘れ物がありますか?

数が多ければお客様に関心がなく、防ぐ接客をしていない証拠です。

この時期は傘が一番多い忘れ物ですが、夏なら帽子や冷房対策用のストール、サングラスなどの忘れ物が多くなります。

お子様連れでしたら、小タオルやおもちゃなども考えられますね。

スタッフがお客様の事を先に考え「ありえる事かもしれない」という‘気遣い’があれば、忘れ物もなくなりますね。

気遣い、おもいやりはもてなしの心。

「目配り」「気配り」「心配り」の「三配り」は接客の基本です。

雨期から夏期の間の中で、忘れ物をなくす為に「目配り」「気配り」「心配り」と察知力を心掛け、秋風が吹く頃には接客全体に自然とできるように頑張りましょうね。

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