2013年5月7日
Vol.107 50℃洗い
近年、話題になっている『50度洗い』って知ってますか?
野菜でも、お肉でもお魚でも、50度のお湯で洗う調理法です。
え?野菜をお湯で洗うの?
え?切り身のお肉やお魚を洗っちゃうの?と、始め聞いたときは、びっくりでした。
しかし、やってみると、本当に鮮度が違うんです。
今回は、その50℃洗いについて。
● 50℃洗いってなに?
50℃洗いとは、その名のとおり、50℃のお湯で野菜などを洗う、話題の調理法です。
考案者は、低温スチームの研究家で有名な平山一政先生。
低温スチームとは、蒸気の温度を下げることで、ドリップが少なく、おいしく、栄養価も高くなるというもの。
低温スチームの研究の過程で50℃洗いを発見されたそうです。
50℃洗いを行うことで、「ヒートショック」という現象がおこり、50度のお湯で葉の表面の気孔が開き、新鮮な状態に戻るということらしい。
● 何がすごいの?
その1:鮮度が長持ちする。
野菜がシャキッとし、色が鮮やかになります。
冷蔵庫で保存をしても、50℃洗いをしなかったものに比べ、5日たってもほとんどがしおれずに日持ちします。
その2:菌が減少する。
腐敗菌などがおよそ10分の1に減少するという研究結果も。
その3:アクが消え、旨みがアップする。
これは、野菜に限らず、肉や魚にも言えることです。
魚類は酸化した脂や雑味がとれることで、旨みがアップするらしい。
また、水分量が多くなるため、火を通した後、ふっくらとした仕上がりになります。
ちなみに、肉類は、脂身が流されるため、カロリーも10%ほどダウンに。
他には、お湯で洗うので、泥などの汚れもよく落ちやすいなども。
● 気を付けなくてはいけないことは?
肉、魚類は、50℃洗いをしたら、保存せず、すぐに使用しましょう。
ひき肉は、溶けてしまうので、50℃洗いにはむきません。
また、腐敗菌は減りますが、大腸菌や病原菌は60℃以上でないと死滅しません。
50℃洗いした肉や魚は、火を入れる方がおすすめです。
冷凍したものは、凍ったまま、50℃洗いします。
ただ、この50℃洗いは、まだまだ研究、進化途中だそうで、データもきちんとそろっていません。
ネット上などでも、50℃洗いを批判している記事も多くあることは確かです。
でも、私は実際に、自分で鮮度がよくなり、アクが少なくなり、旨みがましたと感じたので、ちょっとおすすめしてみました。
タカコ・ナカムラさん(WholeFoodスクール主宰)が、この調理法を広めていますし。
ただ単に、タカコ・ナカムラさんのファンなんです、私が(笑)。
一度試してみては、いかがですか?
石田義昭『飲食店繁盛ダネ!』
“繁盛仕掛け人”石田義昭が飲食店開店の秘訣から売上増進の策および、日本各地の販売促進事例をわかりやすく解説、紹介します。
井上奈々子の『食の豆々知識』
飲食店における重要なメニューの考え方、作成方法、そして商品開発の極意など、繁盛につながるヒントを余すところなく紹介します。
KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』
実践コンサルタントが各地を回りまさに“事件は現場で起きている”を心に目を光らせ、見つけた問題点を鋭く指摘、改善を容赦なく進言、普段の行動の様子を紹介します。
飲食店経営のあらゆる
お悩み、相談、ご質問をお受けします