コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2024年12月9日

Vol.244 ほうれん草

先日行った飲食店に「ポパイ炒め」があって、頼んだ。

「筋肉ムキムキになっちゃうね」と言ったら、子供たちに??という顔をされた。

そうか。ポパイを知らないのか...。

昔アニメでね...と話をしたら、「ほうれん草はタンパク質じゃないのに、なんで食べたら筋肉ムキムキになるの?」と言われた...。

いいとこつくな笑。

ということで、今回は、ポパイ...いや「ほうれん草」の話。

● ほうれん草はなんで筋肉ムキムキになるの?

ほうれん草にも、もちろんタンパク質は含まれています。

そのタンパク質は、筋肉づくりに欠かせない栄養素ですが、それだけでは、筋肉になりません。

タンパク質を筋肉にするときに必要な栄養素がビタミンCと鉄。

そしてタンパク質を筋肉として利用するときに必要な栄養素がビタミンB6。

これら栄養素をほうれん草はたっぷり含んでいるんです。

ほうれん草を食べて、ムキムキになるポパイの筋肉は、とても良質なものに違いありません。

● ほうれん草は冬に食べたほうがいいの?

ほうれん草の旬は、12~3月くらい。

この時期のほうれん草は、ほかの季節のものよりも、ビタミンC を始めとする栄養素が3倍含まれているといわれます。

また、冬の方が甘さも強くなり、おいしくなります。

1年中出回っているほうれん草ですが、この時期が1番おいしく、1番栄養素が高いんです。

● ほうれん草の根元は赤い方が甘い?

ほうれん草の根元は寒くなると赤みが増します。

そして、その方が甘いといわれています。

しかし、近年のほうれん草、根本が赤いものを見かけづらくなっていませんか?

実は、ほうれん草には、東洋種と西洋種があります。

東洋種は、ギザギザなとんがっている葉っぱを持ち、西洋種は、丸みをおびた葉をしています。

この東洋種は、根本が赤く、西洋種は根元が赤くないんです。

一時、西洋種のほうれん草ばかりとなり、葉っぱも根本も昔ながらの、というものを見かけなくなりましたが、またここ最近、混合種も増え、昔ながらの、ほうれん草も見かけるようになりました。

根元が赤いものは、根本が甘いので、ぜひ根元まで食べてくださいね。

近年は、ちぢみほうれん草や、赤茎ほうれん草、またサラダほうれん草もいろいろな種類が増えています。

ぜひ、お試しください。

ちなみに、ポパイが食べているのは、ほうれん草の缶詰。 日本では見かけないですね...笑。

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