2010年8月9日
Vol.74 カロリーダウンのコツ
「とんかつ定食」と「野菜の炊き合わせ御膳」、どちらのカロリーが低そうですか?
「とんこつラーメン」と「かけそば」、どちらのカロリーが低いと思いますか?
たぶん(一般的に)、ともに答えは後者です。
しかし、わかっていても、毎日そばや豆腐、野菜ばかり食べるわけにもいきませんよね。
今回は、前回予告したとおり、どうしたら、満足したままカロリーを落とせるか、というお話。
● まずは油の使用量をひかえる。
1日でとる理想的な調理油の量は大さじ1~2くらいといわれています。
つまり、1食につき、小さじ1~2くらいしかとることができません。
まずは、テフロン加工のフライパンなどを使用し、ひく油の量をおさえることがポイントです。
必ず、小さじなどの計量スプーンを使用するようにしましょう。
目分量は、多めに入れがちです。
また、バターソテーなどは、こげやすいため、量を多く使用しがちですが、まず、うすくひいたサラダ油でソテーしたあと、最後にバターを加え、風味をつけるようにします。
油を吸いやすい「なす」などをソテーしたい場合は、1度なすに塩をし、水分を抜いてからソテーすると、吸油率は下がります。
● 食材のカロリーの落とし方。
肉よりも魚、赤身よりも白身魚、など、もともとカロリーが低い食材を使用するのが1番ですが、カロリーが高い食材を使用する場合、その脂をいかに落とすかがポイントとなります。
豚ロースを例にしましょう。
脂身がついている豚ロース100gの脂身を切り取ると、150kcalものダウンになります。
鶏の皮なども同様です。
また、しゃぶしゃぶは、茹でて脂が落ちているような気になりますが、実は、5%ほどしか、ダウンできません。
それよりも、網焼きや、オーブンで焼いたほうが、20~30%ものカロリーをダウンできます。
ここで、気をつけたいのは、もともとカロリーが低い肉(ささ身、鶏ムネなど)や、脂をカットした肉は、パサつきがちなので、低温で調理する、余熱で火を入れるなど、肉をやわらかくジューシーに仕上げる工夫が必要です。
また、カロリーを落とすことばかり考えていると、たんぱくな料理になりがちですので、辛味や旨味を加えるようにし、メリハリをだすとよいでしょう。
● 満腹感のコツ。
これは、よく言われていることですが、素材を大きく切ること。
早食いは、満腹中枢が刺激されないため、満足する前に食事が終わってしまい、もの足りなく感じてしまいます。
そこで、よくかんで、ゆっくり食事をとるようにするために、根菜類、ごま、生野菜などを固い素材加えたり、食材を大きめに切ったりして、よくかませる料理にするよう工夫しましょう。
また、冷たいものばかりを食べていると、食べやすい上に単調で、ついつい食べ過ぎてしまいます。
そこで、料理に温度差をつけるようにします。
冷たい麺料理には、温かいスープをつける、などです。
また、スープ類が1つあると、満足度が急激にアップしますので、ぜひ、定食には、スープ類をどうぞ。
石田義昭『飲食店繁盛ダネ!』
“繁盛仕掛け人”石田義昭が飲食店開店の秘訣から売上増進の策および、日本各地の販売促進事例をわかりやすく解説、紹介します。
井上奈々子の『食の豆々知識』
飲食店における重要なメニューの考え方、作成方法、そして商品開発の極意など、繁盛につながるヒントを余すところなく紹介します。
KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』
実践コンサルタントが各地を回りまさに“事件は現場で起きている”を心に目を光らせ、見つけた問題点を鋭く指摘、改善を容赦なく進言、普段の行動の様子を紹介します。
飲食店経営のあらゆる
お悩み、相談、ご質問をお受けします