コラム

岩本留里子の『よい店長から盗め、ダメ店長から学べ』

2010年6月8日

Vol.4 FFチェーン店 C店長

今回は、新宿にあります月商1500万円位でアルバイト数50名位のあるチェーン店。

そのよい店長から学びたいと思います。

ランチタイムには、30分で70,000円を売り上げる日もある繁盛店です。

C店長は、店長経験10年以上のベテランです。

C店長は、常に冷静に判断をし、社員やリーダーに指示を出します。

お店の店内全体を見て指示を出し、ここぞっという時には、フォローに入ります。

その指示の出し方も専門用語をなるべく使わず、アルバイトのレベルに合わせた指示の仕方をします。

トラブルがあった場合でも頭ごなしに原因を追及するのでは無く、何故そうなってしまったかを聞きます。

よい店長の下記のとおり5つの条件があります。

①EQ(心の指数)が高い
  相手の気持ちを読み取る能力
  お客様の立場に立って考える事ができる人
アルバイトさんの気持ちになって考えることが出来る人

②コミュニケーション能力
  お客様との挨拶などコミュニケーションを取る事ができる
アルバイトさんを褒めたり、叱ったりすることが出来る人

③行動力
  店長自ら率先して動き、お店でやらないといけない商品開発やイベントなどアルバイトさんを巻き込みながら仕掛ける事ができる人
  Plan(計画)→Do(行動)→Check(確認・見直し)→Action(再度行動)というPDCAサイクルに基づき計画的に行動することが出来る人

④リーダーシップ
  責任感があり、チームを引っ張る力。この人についていこう、こんな店長になりたいと慕われる人

⑤夢・ロマン・誇りがある人
  将来の夢があり、飲食業に誇りをもって働いている人

C店長は、この条件に当てはまります。

今回は、①のEQが高いについてC店長の行動を参考に解説したいと思います。

私が、病気で入院1か月ほどお休みをいただいていた時、手術後1週間くらいたった頃にC店長がやってきました。

手には、雑誌を抱えています。

暇を持て余しているだろうからと雑誌の差し入れ(女性誌を買うのはずかしかっただろうな)、こっそり仕事に関する本も入っていました。

「体調はどうですか?退院して体調がよくなったらいつでも復活してくださいね。待っています。ただ、あまりにも長くお休みを取る事になりそうだったら早めに連絡ください。」

参りました。

私の体を気遣いながらもお店の事もきちんと考えているC店長。

普通だったら辞めさせられてもいいくらいなのに・・・。

この人の下でがんばろうって思っちゃいますよね。

1か月後に復帰しました。

その時も「復帰初日は無理をしないでゆっくり自分のペースではじめてください」と無理のないポジションを与えてくれました。

また、C店長は常に声かけをしています。

これは、アルバイトさんだけではなくお客様にもです。

挨拶+αが基本です。

アルバイトさんには、「おはよう。今日は寒いね」

「お疲れ様、明日もよろしくね」

お客様には「おはようございます。今日は天気がいいですね。」

「いつものコーヒーでよろしいですか?」(勝手に作ったりはしません、お客様に確認します)

「おはよう+α」が大事です!!

もちろん人によって対応をかえています。

これが、人の気持ちを読む第一歩になります。

その日、初めて会った時の挨拶などで顔色を見てその様子を判断するので、その後の気遣いも的確なのです。

常にアルバイトさんやお客様を観察し、話をしながら今の置かれている現状を確認します。

常に意識し、続ける事が必要です。

そうしないと相手の変化に気づく事ができないからです。

皆さんも「挨拶+α」を実践してみてください。

何かが見えてくるかもしれませんよ・・・・・・。

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