コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2023年8月7日

Vol.230 つゆあかね

今年の夏の土用は、7/20~8/7(うなぎ、みなさん食べました?)

8/4にやっと梅を干し始めました笑。

ぎりぎりセーフ笑。

今年は、木でぎりぎりまで黄熟させた梅を使用したこともあり、とてもいい香り、そしてやわらかく美しい梅干しができあがりました。

その中に、ひと際赤みの濃い梅が。

「つゆあかね」です。通常つゆあかねは、梅干しにしないのですが、つゆあかねを梅干しにしたらどうなんだろう?とつい興味本位で、作ってみました。

今回は、その「つゆあかね」について。 

つゆあかねって?

つゆあかね(露茜)は、日本スモモとかけあわせたもので、2009年に品種登録されたばかりの梅の新品種です。

近年、パープルクイーンなど、果皮が赤くなる品種がちらほら出てきて人気ですが、このつゆあかね、果皮だけでなく、果肉までも鮮やかな赤紅色をしています。

ポリフェノールが南高梅の20倍ともいわれ、機能性食品としても注目をあびている新品種です。

ちなみに、収穫は、7月の中旬以降。南高梅よりもちょっと遅めだそう。

どうやって食べるのがおすすめ?

まずは、梅シロップや梅酒をぜひ。みごとにきれいな真っ赤なシロップや梅酒ができあがります。

私は、梅シロップや梅酒はいろいろな砂糖でつくりますが、このつゆあかねに関しては、やはり氷砂糖がおすすめです。

透明感のあるきれいな赤色に仕上がります。

そして、私のおすすめは、なんといっても、ジャム。

つゆあかねは、あく抜きはほぼ必要ありませんが、水からつゆあかねを入れて1度茹でこぼし、あとは好きな砂糖類と一緒に15分ほど煮るだけ。

種?

入れておいてください。

種のまわりがおいしいんです笑。

あとでしゃぶるの笑。

南高梅よりも酸味がすくなく、ポリフェノールが多いせいか、ちょっとベリー系の渋さもあり、知らずに食べると、みなさん「これなんのジャム?」とおどろかれます。

じゃあ梅干しはどうなのか?

もともと梅干しは、黄梅がおすすめです。

青梅でつくるとやわらかくなりません。

梅干しで南高梅が人気なのは、梅の皮がやわらかく、果実がたっぷりあるからです。

つゆあかねはどちらかというと、青梅に近い固さで、皮もしっかりめなので、むくか、むかないかといったら、きっとむきません。

でも、つくってみると、意外と果肉はやわらかくなり、すっぱみはそれほど強くなく、香りがとてもいい感じ。

そしてなんといっても、みごとなほど真っ赤に仕上がるところが美しい笑。

干したては、まだ味がなじまないので、もう少し涼しくなるまでねかせます。

また、報告しますね。

赤白のかわいい梅干しがベランダ一面に広がり、空は青く、入道雲が綿あめのよう...という風景が1年の中で1番好きです

(ちなみに、梅を干したことのある方は、干している梅がかわいいと思うことをわかってくれる笑)。

その横で、昼寝するのが、更に好きです(干している間はでかけられないので笑)。

今年も、幸せな3日間を過ごしました笑。

石田義昭『飲食店繁盛ダネ!』

“繁盛仕掛け人”石田義昭が飲食店開店の秘訣から売上増進の策および、日本各地の販売促進事例をわかりやすく解説、紹介します。

井上奈々子の『食の豆々知識』

飲食店における重要なメニューの考え方、作成方法、そして商品開発の極意など、繁盛につながるヒントを余すところなく紹介します。

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

実践コンサルタントが各地を回りまさに“事件は現場で起きている”を心に目を光らせ、見つけた問題点を鋭く指摘、改善を容赦なく進言、普段の行動の様子を紹介します。

飲食店経営のあらゆる
お悩み、相談、ご質問をお受けします