コラム

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2006年12月13日

トレーニングの重要性(5)

今回は効果的なトレーニングの最終段階、「正当な評価」についてお話してまいります。

トレーニー一人で実践させた後に必要になってくることは、「正当な評価」を行なうことです。

トレーニーは自身で実践するとそれが正しかったのかどうかとても心配なものです。その仕事が正しいものだったのか、またどこがどのように足りないのかを伝えることが必要です。

正当な評価のポイント

1)褒めることを大切にする

  確認のために、またさらに自信をつけてもらうために、うまくいっていたら「褒める」をかかさないことです。トレーニーは褒められたことは忘れずに、その後ずっと褒められた通りの仕事を続けていくものです。そのためにも、うまくいったらできるだけ早く、できればその場で褒めることです。ただし、うまくいってないのに褒めてしまうことは厳禁です。頑張る姿勢などについて褒めることは大切ですが、仕事の出来映えを無視して褒めてしまうと、勘違いをしたり、出来映えが分からないままになってしまうからです。褒める際には仕事が正しかったのでどうなったかを示すと一層効果的です。

「ほら、お客様があんなに喜んでいるよ」「君がしたことが良かったからすぐにお客様をご案内できたね」などとその結果を示せば、より出来映えが明確になり、自信を深めることができます。

2)具体的な行動に即して評価する

  どこがどう良かったのか、それはなぜか、またはどこがどう悪かったのか、それはなぜかを教えることは大切なことです。「ちゃんと入口を観察したから、お客様の入店に気づけてご案内がスムーズにできたね」「優先順位は分かっているみたいだけど、あそこであのテーブルの観察を忘れたでしょう。それでお客様に呼ばれてしまったんだよね」などとトレーニーの行動に即して評価をしてあげると、なぜいいのか、なぜ悪かったのかがトレーニー自身はっきりと分かります。特に、いまいちスムーズに仕事ができなかった場合には、「駄目だ」「いまいちだ」「硬い」など抽象的な評価をしてしまうとピンとこなかったり、自信を失くしてしまう人もいるかもしれません。どの行動がどのようにどの程度足りなかったのかを理解することによって課題を明確にすることができ、士気を下げずに済みます。この場合にも、できるだけ早く伝えることが大切です。トレーニーが自身が行動をすぐに振り返れるうちに行なうとなお効果的です。

効果的なトレーニングの4段階のお話をしてまいりましたがいかがでしたでしょうか。情熱を持ちながらトレーニーの立場に立ち、できるだけトレーニーの行動を見続けること。これがトレーニングをする際に一番重要なことです。そして成功を分かち合うことができれば、トレーナーも充実することになるのです。

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