コラム

石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】

2022年10月11日

その220 DX化・映えも大事だがアナログをバカにしてはいけない

「あれ?

何を取りに来たんだっけ?」

冷蔵庫前で何を取りに来たのか忘れる私です。

「やめてよ、私が知るわけないでしょ!

ボケたんじゃないでしょうね。」

「あ、これだ、これ、これ、水だ。」

「水を忘れたの?

勘弁してよ、昭和のボケおやじじゃ、どこに行っても馬鹿にされるわよ。」

「いや、仕事のことを考えてたもので。」

「2つ以上は考えられないのね。

あっちの世界も近いのかしら?

ハハハ」

「・・・。

ざけんなよ。」

あちらの世界はまだまだ遠いと思っていますが、平成が終わり令和を走り始めている今、Z世代なる世代が消費の世界でもビジネスの世界でも主役になりつつあります。

Z世代とは、1990年代中盤から2010年代までに生まれた世代、つまり、2022年現在において10代から20代前半の若者を指します。

すでにインターネットが普及していた時代に生まれた、デジタルネイティブと呼ばれる世代のことです。

Z世代が今後の消費行動に大きな影響をもち、これからの経済を支える中心となっていく世代とし
て、ますます存在感を増していくのは間違いありません。

飲食店にやって来るお客様も様変わりを見せ始めているのではないでしょうか。

さてさて我々飲食店は、少なからず、時代に乗らなくてはいけないのでしょうが。

【DX化・映えも大事だがアナログをバカにしてはいけない】

経営者の宣伝広告に関して、最近はホームページの充実やSNS(Facebook・Instagram・公式LINE・YouTube等)の活用などがツールとしてもてはやされています。

確かにこれらをうまく活用して成功している店も多く存在しています。

パソコンやスマホ1台あるだけで手軽に少ない費用で、昔に比べれば手間もさほどかからず実行できる時代になりました。

お役様との絆もSNSを介して繋がるケースも多く見受けられますね。

ところが、まったくそういう世界とは無縁にありながら、大繁盛を続けている店もあります。

「SNSって何ですか?若い人がやっているんでしょう。

ウチの店は働いている人間が古いからやれないし、お客様も若い人は少ないから、大丈夫です。」

そんな店でも、宣伝販促を全くやっていないわけではありません。

たまにサービス券は配っていますし、節目では宣伝チラシを入れたりしています。

そのたびに効果が出ていたりしているのです。

コンテンツとしては衰退していると言われるTV放映などは今年は顧問店が5件取材で出演しましたが、とんでもない集客を記録しました。

つまり、どちらにしても全く「宣伝広告・販促」をしない店がだめなのであり、IT活用だろうがアナログだろうが、〈知らせる行為〉〈お客様が注目する行為〉は必要なのです。

「こんなものがポストに入っていましたよ。」

ウチのスタッフが1枚のチラシを私に持ってきました。

そのチラシには、表は店名らしき1行、裏にはQRコードが1つあるだけです。

試しに読み取ってみたところ、飲食店のホームページ+サービス内容+商品説明等でした。

要はチラシ1枚に入りきらない店の情報を全部見てもらうためのアナログ活用だったのです。

IT活用は気軽にできる時代になったと言いましたが、それだけ活用し始めている店が多くなっている今、更なる戦略として、アナログとの併用を始める店が現れたということです。

今無縁の方には、「ITとは無縁のお客様は10年たったらだいぶ消えていますよ。

少しはデジタル頑張りましょう。」

IT戦略者には、「ITだけでは、多くの方との争いの中に埋没しますよ。アナログの戦術を馬鹿にしてはいけません。

取り入れましょう。

近場戦略は飲食店にとって必須です」と私は申し上げています。

各地で奮闘している仲間がいます。

頑張りましょう。

負けないでくださいね。

ではまた。

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