コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2022年10月11日

Vol.220 フィンガーライム

先日、懇意にしている八百屋さんにて。

「井上さん、面白いもの入ったよ。

買ってみてよ」と。

見ると、ごつごつとした硬そうな皮に包まれた、長さ4~5㎝の細長い、貧相、というか怪しい物体...。

いや、まるでうちのレモンの木になったかわいそうなレモンのような(ちなみにうちのレモンの木枯れました...笑)。

これ、「フィンガーライム」というらしい。

言われてやっと。

あ~昨年だか一昨年だかに、どこかのお店で食べたなと少し思い出す。

これは国産。

今まで流通していたものは、輸入物がほとんどで、やっと国内で生産され、出回るようになりました。

ということで、今回は、「フィンガーライム」の食レポのお話。

●フルーツのキャビア?

見た目はあまりいいとは言えないフィンガーライムですが、切ってみると中からビーズのようなキラキラとした透明な粒が。

この粒、かなりの力で押し出してもつぶれず、しっかりとしています。

この小さな粒々から、フルーツキャビアや、キャビアライムとも言われています。

もともとは、オーストラリア原産の柑橘類だそうで、現在の産地は、オーストラリアやアメリカがほとんど。

オーストラリアは通年で収穫、アメリカの収穫は6~10月。

輸入物は通年入荷があるようですが、ほとんどが冷凍だとか。

それがここ数年で、日本でも作られるようになってきたようです。

日本での産地は、高知や和歌山など。柑橘類の産地ですね。

●気になるお味は?

口の中で、1粒ずつ、ぷちんとはじけるような弾力があり、その後に、口に広がるライムのような香りと酸味。

やはり、名前についているだけあって、ライムの味です笑。

でも、なんか、ライムだけではない、すう~っと通るような清涼感が...。

青山椒?

そんな爽やかな感じも(個人の感想です)。

これ、サラダやドリンクはもちろん、お肉、お魚、そして、お刺身にも合うらしい。

きっとこのプチプチとした食感や、清涼感が、和食にも合うんでしょうね。

今回、私が買えたものは、いわゆるライムカラーの黄緑とそしてピンク。

これは、お刺身などの上に散らせていたら、映えますね~。

そして、この他にも黄色から、黄緑、赤までいろいろな色があるようです。

でもまだ、国内では生産が難しいようで、とにかく高い...。

普段は買えない高級フルーツです...。

石田義昭『飲食店繁盛ダネ!』

“繁盛仕掛け人”石田義昭が飲食店開店の秘訣から売上増進の策および、日本各地の販売促進事例をわかりやすく解説、紹介します。

井上奈々子の『食の豆々知識』

飲食店における重要なメニューの考え方、作成方法、そして商品開発の極意など、繁盛につながるヒントを余すところなく紹介します。

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

実践コンサルタントが各地を回りまさに“事件は現場で起きている”を心に目を光らせ、見つけた問題点を鋭く指摘、改善を容赦なく進言、普段の行動の様子を紹介します。

飲食店経営のあらゆる
お悩み、相談、ご質問をお受けします