コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2017年7月11日

Vol.157 冬瓜

7月7日、七夕でしたね。

今年は、久々に雨が降らず、織姫と彦星が会えたようで...。

七夕には、何を食べましたか?

そうめん?(笑) 

冬瓜?

うちは、当日まで七夕であることを全く忘れていて、カレーを食べていました(笑)。

今回は、そんな冬瓜について。

●冬瓜っていうけど夏の野菜なの?

冬瓜の旬は、7月~9月くらい。

貯蔵性がよく、夏に収穫したものが冬まで食べられることから、この名がついたという話。

そういえば、かぼちゃも夏の野菜。

でも、冬至に食べますね。

皮が固いもので覆われている野菜は、日持ちがします。

でも、さすがに冬瓜は、冬までは、もたない気もしますが...。

●なんで、七夕に食べるの?

瓜を落して割ってしまった、どうしても喉が渇いて瓜を食べたくなって切ってしまった、または瓜の切り方を間違えてしまった、など、様々な説話が地方によってあります。

90%以上が水分といわれている冬瓜。

この水分の多さが天の川へとつながったのでしょうね。

この水分は、ほてった身体の熱を取り、乾いた身体の水分量を調整してくれると言われています。

また、利尿作用にも優れていて、身体のむくみを解消してくれる食材です。

まさに今、夏に必要な野菜ですね。

ただ、身体をかなり冷やしますので、冷え性の方の摂取はお気をつけてください。

七夕の日の夕食が、そうめんと冬瓜、というのは、ちょっとよくないかも(笑)。

そして、せっかく、夏に最適な野菜なのに、冬までとっておくのはどうなのかと...(笑)。

●皮は食べられるの?

冬瓜の皮は、緑。

でも硬いので、よくレシピには、「皮を厚くむき」と書かれています。

でもそれでは、白い部分だけになってしまい、なんだか、このきれいな緑がもったいないですよね。

一番外側の濃い緑の部分は、さすがに硬くて、煮ては食べられません。

なので皮は、薄く、緑の内側を残すように、硬い濃い緑の部分の皮を削り取るように、剥きます。

この残った薄い皮の部分もまだ少し硬いので、薄い緑の部分に重曹をこすりつけ、少し汗をかいてきてから、下茹でします。

それから煮るようにすると、翡翠色の皮が残るきれいな冬瓜の煮ものが出来上がります。

皮を厚く切ったあと、濃い緑の部分のみ削り取り、重曹で下茹でする方法もあります。

ちょっとひと手間ですが、今年は、ぜひ、翡翠色の冬瓜を楽しんでみてください。

ちなみに冬瓜の種は、漢方薬としても使われています。

熱があって痛いのどの咳や痰、むくみ、すっきりしない排便など。

食べない種は、干して、お茶などにするいいですよ~。

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