コラム

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

2016年3月7日

Vol.56 接客の「慣れ」と「作業化」に警鐘

お疲れ様です。

ようやく重苦しい寒さも通りすぎて、だんだんと春めいてきましたね。

飲食業はやはりレジャーですから、天候に左右される面も多々あります。

ふらりと散歩やドライブに出かけたくなるこの季節は客足が伸びる時期、チャンスと捕らえて気張っていきましょう。

入学や入社、転勤で新生活をスタートさせる人が多い季節、新顔のお客様の来店も増えていくこの時期に今一度、店の健康状態をチェックしてみませんか?

時の経過とともに、日々、与えられた仕事をこなすだけになり、知らず知らずのうちに店のマンネリ化・ワンパターン化が進んでいたなんてことになっていませんか?

当たり前のようになってしまっている事も、よくよく見直すと、本来のサービスや商品、ルールはこうでは無かったはずなんてことも出てくると思います。

店のマンネリ化によって、店の活気・活力もなくなっていくもの、当然、顧客満足度は低下していきますね。

それでは、日々、お客様を逃がしてしまう・・・ということも十分に起こりえますね。

できる事なら、店長や責任者は、公休日等を生かせて、自らお客様になり、店舗を客観的な視点で見てみる事もお勧めです。

先日、見かけた出来事で、ルール無視の事例を一つ挙げてあげて説明しましょう。

店内のトイレは、お客様が優先で、極力、スタッフの使用は遠慮するといったルールがあるはずですが、目にしたのは、営業時間中にスタッフが使用中にしてお客様を待たせたうえに、一言も挨拶もなく通り過ぎる無頓着無作法なスタッフの姿。

しかも調理人の前掛けをしたままでトイレを使用するといった驚くべき光景でした。

まったく衛生とか接客とか無視の状態、このひとつの出来事で、店側の姿勢が全て台無しです。

前にも話しましたが、アルバイト、パート、もちろん社員にも入店時にキチンとルール説明をしていても、定期点検を忘れてしまっては、日々ほころび、気がついた時には、ビックリポン!な事もあちこち出てきて、取り返しのつかない状態になんてこともあり得ます。

営業方針やルールをしっかりと伝え続ける、見直すといった取り組みや、スタッフへの定期的な教育が必要なのではないでしょうか。

せっかくの繁忙店も一スタッフのほころびで、お客様にガッカリされては好感度を失いますからね。

先ず一番に、忘れてはいけない事柄に“マンネリ化防止”から考えましょう。

スタッフの接客が「慣れ」で、ただの「作業」になっていませんか?

サービスの基本は、気配り、目配り、心配り。

そして、最重要点の安心、安全を忘れては、お客様の満足度は、絶対にあり得ない事だと思い起こしてください。

新たな出会いのスタートに向けて、店もリフレッシュして、準備万端、お客様をお迎えしましょう。

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