2005年8月17日
「出来映え」の重要性(2)
前回は自店のあらゆる仕事に対して出来映えを具体的に設定することが大切だというお話をしました。今回からはそれを徹底させるための仕組みについて解説いたします。
(1)役割と出来映えの設定
お店の規模やスタッフの人数により様々ですが、どんなお店でもある程度は担当する仕事のポジションが割り振られているはずです。
そのポジションごとに
① 何のためにこのポジションは必要なのか(役割、目的)
② そのポジションの「出来映え」はどういうものか、を設定します。
例えば
(客席係) | |
役割、目的 | お客様が気持ち良くくつろぎ、過ごせるようにお客様の一番近くにいて気配りをし、お世話をする。 |
出来映え | お客様との接点では笑顔でキビキビと感じ良く、全てのサービスにおいてお客様のタイミングでお待たせすることなく行うことができる。また、テーブルの片付けやステーションの正しい状態もタイムリーに行うことができ、常に維持できる。 |
(2)ミーティング
役割と出来映えを徹底させるために、ミーティングを実施し、スタッフ全員に周知徹底させます。① お店として任せていきたい仕事について
② 各ポジションの役割と出来映えについてのディスカッション
③ 実行に対する合意と期待の伝達
④ 各人が取り組んでみたい仕事について
⑤ 各人の特性(長所)に対する評価
(3)チェックリストの活用と評価
各ポジションでの想定される一つ一つの仕事を洗い出し、また、前項のミーティングで出た意見など も参考にしてチェックリストを作成します。一つ一つ仕事も出来映えとして記入し、現場の仕事に落とし込んで一定期間チェックします。ポイントはアイドルタイム(スローな営業時)とピーク時(客数の多い繁忙時)に分けてチェックすることです。ピーク時で全項合格ならばそのポジションをマスターしたということになります。
このチェックリストについてもう少し詳しく、次回解説しようと思います。
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