コラム

石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】

2005年4月27日

その10 QSCのS その3

前回、名古屋の件をお話しましたが、その名古屋で当社顧問店の社長が三越の新規ビルラシックB1に「濃とうふ」という豆腐スイーツのお店を出店しました。
他の店舗を圧倒する売れ行きをみせており、たいへん嬉しく思っております。
「絹こしシフォン」「ふるふる豆腐花(トウファ)」「とうふシュークリーム」etc、思わず買いたくなるような商品ばかり、その様子や内容は当社HP //www.fba-a.com に近日アップいたしますので、どうぞご覧ください。

さて、QSCのSその2からの続きに戻りましょう。

QSCのSその3 用語の意味

P/A(パート・アルバイト)を含めたスタッフに対する指導はマニュアルを使って行なうというお店が多いようです。
それはそれで間違いではありませんが、指導者が意図する内容で実践にいかされていないケースによく出合います。
それは恐らく接客用語そのものは教えていますが、その意味するところを教えていないため、結局生身の人間性を出せずにロボット化していることが原因ではないでしょうか。

私も以前極端な例に出会いました。
某FF(ファーストフード)でのこと、
私「○○シェイク2つと○○シェイク2つをください」
FFスタッフ「かしこまりました。店内でお召し上がりですか?」

この時、私の周りには誰もいませんでしたから、思わず「1人で4つも飲むわけ ないでしょ、持って帰りますよ」と言いたくなったのをグッとこらえて「持ち帰ります」と答えました。
これは状況判断ですから、難しかったのかもしれませんが、五大用語とか八大用語の基本用語でも「心」を感じないお店に時々出くわします。P/Aや社員スタッフの方に基本用語の隠された意味だけでもOff.J.T.で教えることができれば、随分改善できるのではないかと思うのです。

次にあげる接客用語の意味を参考にしていただければと思います。

「いらっしゃいませ」
3つの意味があります。
数あるお店の中で当店を選んでいただきましてありがとうございますという感謝の意味。
あなたがいらしたことをわかっております、ご安心くださいという(確認の)意味。
そして他のスタッフに「お客様が来てくださったよ、がんばろう」という合図の意味。

「かしこまりました」「恐れ入ります」
非日常を味わいにいらしたお客様に普段使わないような言葉を素敵に使うことで、異空間にいることを感じてもらうという意味。

「ありがとうございました」
イコール「さよなら」という意味でもあります。
ですから自然と「また来てください」という意味の言葉「またお越しください」「お気をつけてお帰りください」の言葉がつづかなくては本当の感謝の言葉にはなりません。

ミーティングなどで「なぜ私達はこれらのサービス用語を使うのだろうか」というテーマで話し合っていけば、たくさんの意味を発見でき、その発見は口から出る声を今までと違った色にする可能性もあるのではないでしょうか。
一度、挑戦してみてください。

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