2005年10月11日
その16 誘導機能3
世間は随分と選挙で大騒ぎですね。お付き合いのある経営者の方々を含め皆さんの予想通りといったところでしょうか自民党が圧勝でしたね。私たちの業界は昔から地方に行けば行くほど選挙の時は売り上げがよくないというのが通説でした。選挙中は振る舞い酒、振る舞い飲食が多くて店に影響が出るということです。最近はそれも法制度や選挙戦術が変わってきて泥臭いやり方がなくなってきたために、さほど影響は無いようですが。
ただ先日、努力家だと誰もが認める顧問店の社長と話をしていたら、「先生、よく景気や天気、選挙などの社会の動きのせいで売り上げが悪いというようなことを言う経営者がいますが、私の店を例に挙げれば、たかだか40~50坪の店に来るお客様の数を呼べないのが、そんな理由ではないですよ。ましてやもっと小さい店で呼べないとしたらやっぱり店に問題があるんじゃないですか。」とおっしゃっていましたが、その通りだと思います。なにも何万人の人に好かれなくとも毎日席数を埋めるぐらいの人数に好かれるぐらいの努力はするべきだし、できるはずです。よい結果が出ていないのは怠けているか、または努力の方向が間違っているのだと思います。さてそこで間違いを起こさないための勉強である前回のつづきです。
誘導機能3
歩行者動線における視認性についてですが、歩行者動線が重要視されるのは商店街や繁華街、オフィス街と呼ばれる地域です。この地域での物件選定は1F(1階)を念頭において探すのが基本です。お客様の吸引が圧倒的に強いのが1Fの物件だからです。ただし、歩道の広さがしっかり確保されていないとマイナスです。その道の安全性が弱いと歩行者が減少していくからです。また建物そのものが道に対して奥に下がっている場合もマイナスです。歩行者はよほど興味が無ければその歩く方向を変えないからです。1F物件はファザード(外観)のデザインがしっかりしていればこれらのマイナスも補うことができます。かといって1Fの物件はなかなか手に入れにくいですから2FとB1のポイントを挙げておきます。3F以上は路地裏の路地裏ですからまったく別戦略を考えますので、別の機会に述べさせていただきます。
2Fの場合、見上げたときのデザインが重要になります。看板はもちろんですが窓を通して下から見える天井の見え方がだめな店が多いのでびっくりしますが注意してほしいものです。B1は店が見えないだけにどれだけお客様に安心感を与えられる地下への通路デザインができるか、また、置き看板でどれだけ店内の雰囲気を表現できるかにかかっているといってもよいでしょう。他の垂直看板の視認性に関することは、前回ロードサイドについて述べたことを参考にしてください。ただし看板の視認性に関する距離について歩行者動線からは50m手前から業種業態が分かるのが理想ですね。
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