コラム

石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】

2018年9月10日

その171 経営の数字だけではなく、税金のことも頭に描け

「はい、あなた宛ての郵便よ。」

「え、ありがとう。

なんだ、請求書じゃねーか、渡さなくてもいいよぉ。」

「あら、昔からオレ宛の郵便は家族といえども勝手に開けるなと言っているでしょ。」

「いや、請求書は家計からじゃないの?

これ忘れてたよ、緊急出費じゃん。」

てなことがありまして、予期せぬ請求書にはガクッとくるもんですね。

皆様にはそんなことありませんでしょうか・・・。

【経営の数字だけではなく、税金のことも頭に描け】

経営をしている社長と話をしていると時々税金の話になります。

従業員から預かった形になっている所得税、保険税、そしてお客様から預かっている形になっている消費税、これらはまけてはくれません。

原則、支払いを伸ばしてもくれません。

延ばせば、消費者金融より高い延滞利息が課せられます。

さらに言えば、破産して多くの借金から逃げられたとしても追いかけてきます。

つまり一生ついてくる借金なのです。

ところが零細企業の多い、飲食店経営者の多くは普段、税金に無頓着な方が多すぎます。

「突然、消費税の納付書がきたんですよ。

参っちゃいました。

ないですよ、そんなお金。

税金でつぶれちゃいますよ。」

「突然じゃないですよ。

あなたが計画的に税金のことを頭に置きながら経営せず、忘れていただけのことですよ。」

国は思い立って急に納付書を送ってくるわけではありません。

確かに国によっては毎月納税する国もありますが、それはそれで煩雑さがあり嫌がる経営者もいるわけです。

常に税金のことも考えて、毎月消費税のために積み立てを行い、給料の支払いのたびに別口の口座に保険税や所得税の蓄えを行っている経営者もいらっしゃいます。

それが本当の経営者なのでしょう。

日本にいて商売している以上、法律に従わざるを得ませんね。

税金のことも考えながら、毎月の数字を見なければいけないのです。

ただ、時々、日本国は零細企業のことを置き去りにしているのではないかと思うことがあります。

規制緩和や労働者ありきの改定政策は、弱肉強食をすすめる経済路線であって、「強」である大手は生き残れても、割を食う零細企業は生かさず殺さず、これからどんどん消えていくのではないかと危惧せずにはいられません。

もう少し、経営側の「弱」についても考えていただきたいものです。

特に零細企業においては依然厳しい経営環境が続くことが考えられます。

ですが、生き残る側にいられるように、税金で経営が嫌になるようなことがないように、笑って払えるようその備えが普段からできるような繁盛店を作る努力を続けましょう。

大変ですが・・・。

ではまた。

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