コラム

石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】

2006年2月7日

その21 人材採用

時が経つのは早いですね。もう2月に入りました。

顧問店の中には、春の新規開店に向かって急ピッチに忙しくなっている方がいたり、今年中にもう一店出店すると元気いっぱいの方がいたりで、ここ2~3年と比べると今年は動きがあるような気がします。1月下旬に鹿児島で「新規開業」の講演を行なってきましたが、予想を超える100名以上の方が来られて、熱心にノートをとっておられました。少しは経済が低迷から抜けだそうとしている証拠かもしれませんね。

人材採用

店を経営するうえで「ヒト、モノ、カネ」そして最近は「情報」をプラスして大切なものと唱える方々が多くいらっしゃいますが、飲食店にとってその中でも「ヒト」は大変重要な要素です。単純に労働力としてとらえるのではなく、経営の要として考えなくてはなりません。

最近、顧問店で立て続けに問題が起きました。1件は3ヶ月前に採用した板前が前職の立場の時「横領事件」を起こし、近々告訴されるという事態が発覚、もう1件は前職銀行マンということで期待して1年前入社してもらったのですが、1年経った今、社内で反乱分子となり、自分の意に沿わない人間を排除、挙句の果てに売上を使い込む有様。いったいなぜこのような事が起こるのでしょう。どちらの被害社長も私からみると努力家で優しく人間的にも本当に良い社長です。人を信じ面倒もよくみます。では「正直者はバカをみる」なのでしょうか?いえいえそうではありません。「採用のチェック」と「管理」に大切な「信頼すれど信用せず」が機能していない事に問題があるのです。

採用に関して、どうしても日頃の“人手不足”から労働力としての人を重視し採用してしまうのですが、前職場にチェックの電話を入れるとか、面接時に前職を辞めた理由をひつこく質問するとか、いろいろなことをすれば“小さな心のほころび”を見抜ける場合もあるもので、採用後も周囲の人と接点をもち、本人の情報を得る努力をすれば、異変に早く気がつく事ができるものです。
また抑止力になるような設備も必要です。可能な店は券売機を導入することや防犯上も飲食店だけが遅れている防犯カメラの導入を最近はお勧めしています。

悪いことをさせてしまう経営者側にも問題があるのです。

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