コラム

石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】

2011年1月11日

その79 1年間の未来日記のある店に

毎年恒例の初詣に今年も出かけました。

まあ日本人というのは面白いですね。

一週間前はキリストさんで大騒ぎ、正月は観音様や仏様に神頼み、普段、神社や寺なんか行ったことがないという面々が、両手合わせて神妙な面持ちでお祈りしているなんざ、どうなんだろうと思いますね。

そういう石田お前もそうだろうがという声が聞こえそうですが、その通りなんです。

いいですよね。

まさに無信教国家の国民ですから、いろんなスタイル取り入れて個性が生まれるっていうものです。

賽銭握りしめながらふと眼をやるとすごい人の群がっている所が。

「おみくじ」です。

これも日本人は好きですねえ、特に女性が。

石田はおみくじはまずひきません。

吉が出ようが凶が出ようが、一週間もすれば、内容なんか忘れてしまって、何に気をつけるんだかまるでおぼえてもいないのに大枚200円も出せるかいって感じです。

「おみくじどおりになるなら人生簡単よ。

あ~あ、見てみな、あのおばさん、暗い顔しちゃってあんな顔するならひかなきゃいいのに、ありゃ、大凶だな」。

「やめてよ!聞こえるじゃない、おみくじは楽しみなんだから、あなたみたいなひねくれものにはわからないの!」

「おいおい、ここはどうも凶が多い寺なんじゃないか、みんな暗いもんな、引かなくて正解だな」。

「あ~いやだ。人をいやな気持にする天才ね」。

なんてアホなひねくれものは初詣を済ませたのですが、今年もまた360日余りすべての人に平等に白紙の時間が与えられたわけです。

『1年間の未来日記のある店に』

おみくじじゃありませんが、神様は私たちに細かい指示はしてくれません。

明日からの一日一日どうするかなんて言ってくれるわけもなく、ただ黙って見守ってくれるだけです。

また見守ってくれると信じるだけで十分でしょう。

私たちの真っ白なカレンダーには自分が書き込まなければなりません。

できれば結果論ではなくて、前もってやるべきことが書かれているのが経営者のカレンダーなんでしょうね。

行き当たりばったりの出たとこ勝負はギャンブルです。

経営はリスクを最大限少なくしなければなりませんから、そのためには方向が間違わないようにブレない様に羅針盤を持っていないと危険です。

その羅針盤は会社やお店を一番よく知っている経営者自らが作らないといけないのは言うまでもありません。

今年一年の動きを季節や世相、店状況によって何をどんなふうに実行するか、おおまかでも(ホントは細かく)計画をたてておくのが良い経営者でしょうね。

また、社員の方も自分の部署について同じように計画をたてるのは当然ですね。

まあ、そんなことは分かっているよという勉強家の方にここで石田の今年のヒントをちょいとだけ申し上げますので聞き耳を持って聞いてください。

2011年はこれからの十年の飛行を行うための滑走路に向かう前、整備中の待機の時だという気がするのです。

去年、売り上げ至上主義の会社が次々破たん、デフレに乗って安売りしたチェーンも失速、時代に乗っていると勘違いして急速に店舗を出した企業も人材が追いつかず先が心配状態。

稼ぎがあって大はしゃぎの居酒屋がお節で失敗、地獄の底へ、等など・・・。

あなたのお店は「世の中がこうだから遅れる前にやらなければ」、

「ウチはお客さんに支持されているから大丈夫」、

「俺の感覚はお客とピッタリで客は離れないよ」なんておごりや、売り上げがちょっと下がったからと必要以上に暗くなったり慌てたりしていませんか。

あせりやおごりが良い結果を生んだとは過去聞いたことがありません。

今年やるべき合言葉は「さらなるブラッシュアップ!」ではないでしょうか。

ブラッシュアップの先にきっと本物の売り上げ・利益の「万全」があるはずです。

《何ができていないかを知り修正、更に何をやるべきかを探り実行する》

店・商品・接客。

そんな年にしてみませんか。いかがでしょう。

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