2005年5月11日
サービスマンはSHOW MAN(3)
今回は「会話・話術」の続編です。
④ 抑揚をつけて話をせよ
お客様の気持ちをつかむのに話し方、スピード、声のトーンなどはとても重要です。皆さんもそれらによって受ける印象がだいぶ違うことを感じることが多いでしょう。
(1)「SHOW性」を高めたい場合
「おもしろい」など自分自身にひきつけたい場合には、基本的に抑えたトーンと口調で、ポイントポイントで早い口調とやや高いトーンで話すのが効果的です。これはテンポの良さと早口なことが印象に残るからです。
ある心理学者が行った実験で、スーパーマーケットにてセールスアナウンスを流し、実験効果を調べたところ、早く話す場合とゆっくり話す場合では、早く話す方が売上がよいという結果が出ています。皆さんにも記憶にあると思いますが、スーパーの食品売場などで流れる「いらっしゃい、いらっしゃい…」というアナウンスはたいがい早く高いトーンであることが多いはずです。これは接客サービスの場面でも充分に活用できるテクニックです。抑えたトーンと口調とのメリハリも組み合わせることで一層効果が高まるのです。
(2) 商品説明やおすすめを行う場合
お客様から商品や調理法など聞かれたり、またはすすめたりする場合には、前項とは逆に、ポイントをゆっくり穏やかに話すのが良いでしょう。ゆっくりと話すことで、理解しやすくなり、記憶に残りやすくなるのです。
⑤ 会話は相手に合わせて
これは当然のことですが、大切なポイントです。お客様の年代や職業に合わせた話題、雰囲気に気を配らなければなりません。たとえば、乗馬クラブのお客様に馬刺しを勧めたらどうなるでしょう。きっと非常に気まずくなるのではないでしょうか。たとえ、自店の売りであっても、自分が興味のある話題であっても、お客様にあったものでなければ、喜ばれないのは言うまでもないことです。
⑥ 「限定テクニック」
最後に商品おすすめ時のテクニックのひとつをご紹介します。「限定テクニック」と呼ばれるもので、“5W 2H”で限定することにより、その効果を上げるのです。
代表的な例を挙げると、
「10食限定、早い者勝ち!!」 〔How many (いくつ)〕
「本日のみ」「21時まで半額」 〔When (いつ)〕
これらはよく聞くフレーズでしょう。今挙げたのは、お店の販売促進として活用している例ですが、接客の中でも使えるテクニックです。
「お客様、こちらの○○、あと5つのみとなりますが、いかがでしょうか」
「今が旬のお魚が入荷しております。いかがでしょうか」
日本人は「限定もの」に弱く、くすぐられるのです。
他にも様々考えられるので、これらのテクニックを会話に盛り込んでみてはいかがでしょうか。
ぜひ活用してみてください。
次回はSHOW MANシリーズ「一生懸命」についてお話したいと思います。
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