『食の豆々知識』 Vol.39  食品表示

また、やられました。

 先日、銀座のデパートに入っている、某有名イタリアンの系列のお店でパスタを食べたときのこと。夏休み中ということもあり、子供メニューにも力を入れ、店内も子供連れのお客様がほとんどという状態。

うちの子供はアレルギーがあるため、入店前にも「こちらの麺には卵・乳製品を使用していますか?卵・乳製品を使用していないメニューはありますか?」と確認し、更に注文時にも再度確認したのですが。でてきたトマトソースのパスタにはあきらかにチーズと見えるものがたっぷり…。

 申し訳ないとは思いながらもしょうがないので、支配人クラスとみえるスタッフをよび、事情を話し、「チーズなしのパスタを作って頂けますか?」とお願いしたところ、「あ、チーズもダメなんですか」

 「…。」だから、乳製品がダメだと言ったでしょうが。と言いたいところをこらえて、「もうひとつのオイル系のパスタもチーズ類がのっているようでしたら、除いて作って頂きたいのですが」と言ったところ、「あ、そちらは、チーズは使っていませんから大丈夫です。パン粉ですから」と。ちょっとあやしいなぁと思いながらも、そのパスタは普通に運ばれ、ちょっと待たされたのち、先ほどのトマトソースのパスタもチーズ抜きで登場。

おなかがすいていたうちの怪獣は、すごい勢いで2種類のパスタを食べ、しばらくすると…。やはり、でました。口の周りにぼこぼこと。どこからみてもじんましんです。

 パン粉がいけないか、トマトソースのパスタに入っていたベーコンに含まれていたか、それともどこかからのコンタミか。

 でも、いちいち言うのも疲れてしまった私は、大したことにはならなかったので、そのまま何もいわずに、ありがとうございましたとお店を出たのでした。

 近年、食品表示の偽装などの問題が多々生じておりますが、飲食店には、食品表示の義務はありません。しかし、飲食店でも表示してほしいという消費者からの声は日に日に大きくなってきています。

生活習慣病が社会的問題となり、健康を意識するようになってから、ファミリーレストランをはじめ、塩分やカロリー表記をするお店が多くなりました。また、最近では、アレルギー表示表をおいてあるお店や、 5 大アレルゲン除去のメニューをおいてあるお店もあります。

今年は、中国産において様々な問題が明るみにで、コンビニ弁当のうなぎに携帯からのトレーサビリティサービスが始めて行われました。消費者の原産地の意識が高くなっていることの表れです。

飲食店において、アレルギー食については、食器や調理器具からのコンタミなどの問題もあり、簡単に導入できるものではありません。また、原産地表示などは、仕入れが日々変更されることもあり、法化は難しいといわれています。

飲食店としても頭から無理だと、今までは問題にもしませんでしたが、それでも今、できるところから始めなくてはいけない時期になっているのではないでしょうか。

 レストラン飲食店の情報サイト“ぐるなび”に、“ベビなび”というページがあります。一般の“個室がある”“禁煙席がある”などの検索チェックだけでなく、“子供用のいすがある”“離乳食がある”などの検索があり、ママの間では好評のページです。

友達に、やはり、アレルギーを持った子供のママがいます。卵・乳製品だけでなく、大豆などにも反応するそうで、 3 歳児ですが、生まれてから 1 度も外食をしたことがないそうです。“今は、ファミリーレストランでアレルゲンプレートとかがあるよ。”と教えたら、本当に喜んでいました。やはり、外食をさせてあげたかったし、自分もたまには外食したいと。

まだありませんが、“アレルギー対応メニューがある”“アレルギー表記がある”などの検索ができるようになるのも時間の問題のような気がしています(←希望も含む・笑)

 今回は、肉の表示偽造、肉まんのねつ造映像など、食の問題が多々おこっていることもあり、旬の食材から離れ、ちょっと息抜きしてみました。

 次回からはまた、食材の知識の話をいたしましょう。

 ところで、そのイタリアンのレストランを出た後、お茶をしようと入ったカフェでビールを注文したところ、賞味期限切れのビール(瓶)が出てきました。

 こんなところ(健康や美をテーマにしたお店なので)で、ビールを頼むお客もいないんだろうと、賞味だし、消費期限じゃないし、と自分を納得させ、またもや何も言わずお店をでたのでした…。

 どうぞ、お気をつけくださいまし。