『食の豆々知識』 Vol.42  ロハスとヴィーガン

「ヴィーガンやマクロビでスローフード、ロハスな暮らし」とは、ある雑誌の中吊り広告の見出し。何がいいたいのか、わかるようなわからないような、という人も多いはず。

ということで、前回、マクロビ(マクロビオティック)についてお話をしたので、ついでといってはなんですが、今回は、ロハスとヴィーガンについて。

ロハスはエコロジーやスローと何が違うの?

ロハス」とは、
Lifestyle
Of
Health
And
Sustainability
の、頭文字をとったもの。

「地球環境保護と健康な生活を最優先し、人類と地球が共存できる持続可能なライフスタイルとそれを望む人たちの総称」だそうです。

ここで大切なのは、“持続可能な”こと。
これが、エコロジーやスローと大きく違う点。
今ある自分の生活を無理や我慢をせず、できることから始めるというスタイルなのです。

ロハスが日本で流行った訳。

いまや、日本では、カフェをはじめ、旅行のパッケージ商品の名前までロハス。

ちなみにアメリカやヨーロッパには、ロハス・カフェのような店はありません。

これは、流行が生まれやすい日本(またはひとまね上手な日本)の特徴です。

もちろん根底として、マクロビもそうであったように、ロハスの思想が、アメリカから日本に逆輸入されたようなものであるということ、日本のもともとの生活、例えば畳やお風呂、素食など、文化そのものがロハスであるということ、そのため日本人にとって受け入れやすいものだったということがあげられます。

ロハスは、都会的生活を捨てず、消費生活を否定しません。

健康からみた環境を自分の判断で考えること、それが今の時代、ハイセンスでかっこいいこだわりの生き方と思える、これが最大の理由であるといえます。

ヴィーガンはベジタリアンのこと?

ヴィーガン(Vegan)は、ベジタリアン(Vegetarian)の短縮形。

ベジタリアンは、「動物性食品を避け、穀物、豆類、野菜、果物を中心に捕る人」のこと。

日本では「菜食主義者」なんて言われていますが、ベジタリアンには様々な流派が存在し、中には肉類はダメだが、卵や乳製品はよかったり、魚類は食べたりするベジタリアンもいます。

ヴィーガンは、そんなベジタリアンの流派の1つ。

ベジタリアンの進化系ともいうべきか、動物愛護の精神を貫き、革製品や羊毛なども身につけない、いわゆる「絶対菜食主義者」です。

なので、肉、魚はもちろん、卵、乳製品、蜂蜜までも食べてはいけません。

食においては、マクロビに近いように思えますが、マクロビは“からだがよろこぶ”ための生活であり、ベジタリアンは、健康だけでなく、宗教的な理由からの主義、思想、根本が違います。

マクロビは、できるところから始める(例えば週末だけなど)ことができても、ヴィーガンは思想なので、基本的にはそういうわけにはいきません。

やはり、無理をしても続きませんから、ロハスは取り入れられても、ヴィーガンはなかなか取り入れづらいということになるのかもしれません。

エコバッグを持ち歩いているという人が、50%を越えたそうです。

どちらにしろ、将来的に考えていかなくてはいけない問題、口先だけ、話題だけで取り組むことができるものではなさそうです。

飲食店においても、話題性だけで有機や無農薬をうたっても長続きはしないもの。

無理せずできるところから、こだわりをもって始める、ロハスな考えを持たなくてはいけない時代がきたようです。

ところで、私事ですが、現在5ヶ月の下の子にもアレルギーが発見されました。

メタボ(誰が?笑)とアレルギーに悩まされ、うちでもマクロビ生活を始めようかと思っている今日この頃。

ただ、肉・魚好きな主人と上の子には、毎日はつらいようなので、とりあえず週1日(しかも夜だけ)から始めることにしました。

それでも、しないよりはした方が何かが始まるはず(笑)。

この報告は、今後ちょこちょことこのコラムでさせて頂こうと思っています。