『食の豆々知識』 Vol.71 シナモン

先日、スーパーに行ったら、シナモンが売り切れていました。

なぜ、シナモンが??と思っていたら、やはり、TV効果でした。

世界で1番受けたい授業(日テレ)で、“シナモン”を取り上げていたんですね。

さてこのブームは、いつまで続くのか、と思いながらも、今回は話題の“シナモン”のお話。

● 世界で1番受けたい授業

毛細血管の減少を防ぐ効果のある食べ物として、シナモンが紹介されました。

毛細血管は40代以降から徐々に減少し、元には戻らないそうで、減少すると、酸素や栄養を全身に運ぶ機能が弱くなります。

そのため、シミ、シワ、たるみ、むくみ、冷え性、抜け毛、また、骨粗しょう症、腎障害、アルツハイマー病などの原因になるそうです。

つまり、シナモンはそれらに効果があるということで、肌はきれいに若返り、髪の毛も生えてきて、ボケない、と。

しかも、1日たったの0.6gで効果があるといえば、売り切れになるのも不思議ではないですね。

続けないと意味がないので、シナモン人気は、まだ当分続きます、かな(笑)。

参考:世界で1番受けたい授業

● シナモンとニッキは同じもの?

シナモン、カシア、ニッキは、同じクスノキ科の一種ですが、厳密に言えば、植物としての種類が違い、形状、風味もそれぞれ違います。

シナモンは、セイロンシナモンとも呼ばれ、スリランカ産の植物。

表面のコルク層を除去し、樹皮を何枚か重ねて丸め、乾燥させます。

手間がかかるだけあり、上品な香りと甘味を持ち、辛味はほとんどありません。

カシアは、中国産で、シナモンとは違いコルク層を付けたままで丸めて乾燥させるので厚い仕上がりになります。

シナモンより香りはやや劣り、辛味を有しますが、成分はほとんど同じ、安価なためシナモンの代用品として、日本では1番多く扱われています。

ニッキは日本産。

根端部の皮をはがし、乾燥させたもので、シナモンやカシアに比べると辛味が強く甘味に乏しいため、香料、薬用に使用されることが多いようです。

ちなみに、桂皮(ケイヒ)や肉桂(ニッケイ)は、シナモンの日本名です。

確かに、幼少の頃食べたニッキ飴は辛かったような記憶が・・・。

● ミイラにシナモン!?

桂皮は、漢方薬としても知られているように、解熱、鎮痛、発汗など、風邪の諸症状に効く他、多くの生理作用があることが確認されています。

また、幹や葉からとれる精油は、桂皮油として知られ、防腐、殺菌作用があります。

このためか、シナモンは、紀元前4000年頃から、エジプトでミイラ保存の主要な薬剤として使用されていたそうです。

また、この作用の効果で、カットレタスやせん切り野菜に桂皮油を使用すると、変色を防ぎ、防腐剤としても効果があるとか。

市販では、桂皮油はなかなか手に入りにくいですが、一度お試しみてはいかがですか。

ところで、近年、シナモンの過剰摂取により、肝障害が誘発されるということがわかったそうです。

サプリメントなどによる、過剰なシナモンの摂取にご注意ください。

0.6g/1日で、十分効果はあるそうですから(笑)。