『食の豆々知識』 Vol.76 風邪予防

夏の疲れがでたのか、それとも急に涼しくなったせいか、うちでは私以外の3人が鼻をたらしたり、夜中にずっと咳をしたりしています。

夏の終わりになるとよく、免疫力が下がるという言葉を耳にします。

そもそも免疫力とは、「免(病気)を免(まぬが)れる力」のこと。

私たちが本来持っている自己防衛システムです。

つまり、免疫力が低下すると身体にダメージがでてき、風邪をひいたりするわけで。

昨年はそういえば、うち中でインフルエンザが流行り、つらい思いをした記憶が・・・。

今年は、かぜに負けない、インフルエンザになりにくい身体を作ろうと、免疫力アップについて、ちょっと調べてみました。

なので、今回は、免疫力の中でも、特に風邪予防についてのお話。

● 風邪予防にはビタミンA

細菌やウイルスは、鼻やのどの粘膜から侵入するので、風邪を予防するのはまず、粘膜の働きを強くすることが大切。

そのために有効なのがビタミンA。
ビタミンAは、レバーや、うなぎに豊富なのは知っていましたが、そんなの毎日食べる訳にもいきません。

そこで、いいものがありました、ありました。銀ダラです。

うなぎと同じくらいビタミンAやEも豊富、白身魚なので、脂がのっている割にカロリーはさほど高くなく、子供も大好き。

ちょっとお値段がお高めなのが、たまに傷でしょうか(笑)。

さっそく銀だらを子供と一緒に買いに行くと、魚屋で並んでいる銀だらと真鱈を見ながら尋ねられました。

「銀ダラって鱈の仲間なの?」

「・・・。」

いや、鱈の仲間じゃない。

それは知ってる。
でも、じゃあなんなんだ?と。

で、うちに帰って子供と一緒に、食材図鑑(魚の図鑑はうちにはない 笑)で調べてみました。

銀ダラは、カサゴ目ギンダラ科に属し、やはりタラ科の魚とは違いました。

名前の由来は鱈に見た目が似ているからだそうです。

まぎらわしいですね。
紛らわしいといえば、メルルーサという魚もいますが、これはタラ目メルルーサ科。

タラの仲間に近いのですが、メルルーサを銀だらと呼んだりもしているそうです。

ちなみに、もうひとつ。

メルローは、銀むつのことです。

話がだいぶそれちゃいましたね。

● βカロテンとビタミンAは違うの?

ビタミンAは化学名をレチノールといい、動物性の食品にしか含まれていません。

よく一緒にされる、βカロテンは、植物性の食品に含まれ、体内で必要な分だけビタミンAに変化します。

レチノールは通常、80~90%が吸収されますが、βカロテンはそのままだと30%以下の吸収率です。

これが、油に溶けると、80%まで吸収率がアップします。

ですから、βカロテンは油で調理するといいようです。

βカロテンは緑黄色野菜に多く含まれています。

また、ビタミンEやCなども一緒にとるようにすると、ビタミンAが安定します。

● 攻めの野菜と守りの野菜。

緑黄色野菜が、身体にいいということは、よく知られています。

が、実は、免疫力をアップさせるには、大根やカリフラワーなどの淡色野菜のほうが優れているそうです。

近頃注目を集めている「ファイトケミカル」という成分がたっぷり含まれているんだそうです。

ファイトケミカルとは、植物が自分で、紫外線や害虫などから身を守るために作りだした成分で、ポリフェノールなどもこれに含まれます。

細菌やウイルスなどから身体を守るためには、免疫力を強くする野菜(ビタミンCやポリフェノール、きのこ類キャベツやカリフラワーなどの淡色野菜)と粘膜などを鍛え身体を守る野菜(βカロテン、ビタミンB群、Eなど)をバランスよくとることが大切だということです。

栄養の勉強をしていると、いつも思いますが、結局は、いろいろな食材をかたよらず、代わる代わる食べなくてはいけないということなんですよね。

あ、でも、予防には、ビタミンAですよ。

かぜをひいちゃったら、ビタミンCです。

いつもより更にいっぱいとってください(笑)。