『食の豆々知識』 Vol.91 ハイボール

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

年末は、忘年会続きで、年始は両実家にて暴飲暴食…。

胃腸の疲れがたまり、身体が重くなっている井上です…。

デトックスしようと、数年前に流行った時に飲んでいた“毒出しジュース(松生クリニック院長考案)”を数日前からまた、飲み始めました。

FBAのHPの“おすすめレシピ”に、毒出しジュースのレシピは載せましたので、ご参考ください(笑)。

詳しくは、またの機会に。

さて、ある飲み放題の忘年会において、“ハイボール”と頼んだら、店員さんの反応は“???”という感じ。

大丈夫かなと思いながら待っていると、しばらくして、戻ってきた店員さんは、“ウイスキーは、何で割りますか?”と…。

ハイボールと言う言葉が、近年浸透してきたと思っていましたが、まだ、なところもあるようですね。

で、今回は、毒出しジュースではなく、ハイボールの話。

 

● ハイボールってなに?

ここ数年、ハイボールが若者の間で生ビールよりも流行っているらしいと耳にします。

「ハイボールと聞いて、“懐かしい”と感じるのは、40代以降の方だろう」と、何かのコラムで読んだ気がしますが、私も、ちょっと懐かしいと感じてしまったのは、内緒の話。

まだ、ギリギリ30代なんですけどね。

もともと、ハイボールとは、カクテルの一種で、ウイスキーやスピリッツなどのアルコールを炭酸やトニック、水、フレッシュジュースなどアルコールの含まれない飲料で割ったものをさします。

これを考えると、前記の店員さんの対応はあっているのかも…(笑)。

まぁでも日本では、それが、“アルコールを炭酸で割ったもの”とされ、今では、“ウイスキーを炭酸で割ったもの”と定義されているようです。

これは、昭和20年代に、東京下町で、ウイスキーハイボールの焼酎版として、酎ハイが生まれたからだといわれています。

そうです。

酎ハイは、焼酎ハイボールの略なんですよね。

ご存知でした?

今の、若者は知らないで飲んでいるような気がしますが…。

昭和30年代に爆発的に人気を誇ったトリスバーの主力商品だったハイボールは、その後もトリスウイスキーに限らず、さまざまなウイスキーのハイボールとして親しまれてきたようですが、前記の酎ハイに押され、10~20年前に消えていってしまいました。

それが、ここ2~3年、また、サントリーがブームを仕掛け始めたのが要因か、CMが当たり、Web上で若者の間に広まり、今またこの人気になったというわけです。

 

● なんでハイボールっていうの?

実は、ハイボールとなぜいうのかを私自身知らず(すみません…)、今回、このコラムを書くにあたり、いろいろ調べては見たのですが、結局はよくわかりません…(笑)。

蒸気機関車の水の補給サインのボールを上げる(ハイボール)ことから、とか、同様に、鉄道のボール信号のボールが上がったときのことからとか、ゴルフ場において、ハイボールが飛んできたことからとか、炭酸の泡を玉に例えて、玉が上に上がっていく様子から、とか。

いろいろな説があるようですが、どれも信憑性にかけるというか…。

一般には、ゴルフ場説が有名らしいですが、バーテンダー養成学校では、鉄道ボール信号説を教えているらしいです。

どっちにしろ、そんな状態に飲んでいた飲み物がハイボール(ウイスキーソーダ割り)だったという訳で。

ハイボールとは、グラスを立ち上るソーダの泡を表現したものなんでしょうね。

 

● ハイボールの美味しい作り方?

今回復活したハイボールは、Web上で広まったのも、特徴の1つ。

ハイボールの作り方などをWeb上で公開したり、ブロガーの講習会などが開かれたりしています。

Web上には、様々なハイボールの動画や個人ブログなどがあります。

それらをみていると、もともとウイスキー1のソーダ2.5という割合が基本ですが、最近は、ソーダ3~4くらいの方が、主流のようです。

また、普通のハイボールよりもアルコールの度数を抑えたソーダ割を“スピリッツ”として提供している店も多く、女性にはこちらの方が人気です。

どちらにしろ、炭酸ガスがぬけないよう、素材(グラス、ウイスキー、ソーダ)はよく冷やし、かき混ぜすぎないことをおすすめします。

 

サントリーのCMが小雪さんより、菅野美穂さんに代替わりしました。

菅野さんのお店は、氷は割れず、オムレツは作れず、かなり素人すぎ、CMを見ながら“こんなバー、どうなの?”と主人に言うと、“いいよね~、ほんとにないのかな、この店”と返されました…。

サントリーのCMは当たっているようです…。