『食の豆々知識』 Vol.146 子供パン教室
夏休みですね~。
あ、子供たちが、ですが。
ここ3年くらい、子供たち相手に「夏休み特別企画」として毎年パン教室を開いています。
働くママが増え、子供たちのお稽古事が増え、毎日忙しい日々を過ごしていることが多い今日この頃、子供に手伝いたい、作りたい、といわれても、なかなかやらせてあげることができないんですよね...。
ならばと、計量から形成まで、私ができるだけ手を出さず、1人で焼き上げるような教室をしています。
あえて、粉もの(飛び散るんで掃除が大変 笑)を選び、こねないパンなどもある中、べたべたになろうと手を使ってこねてもらっています。
ママたちの見学は可ですが、基本子供たちだけの参加が基本で、ママたちには口を出さないで見て頂いています(笑)。
●食べるということへの関心が減っている?
もともとは、アレルギーを持っているお子さんがきっかけでした。
アレルギーがいろいろあって、食べられるものが少ない。
そのためか、食に興味がない。
一緒にごはんを食べていても、すぐに遊びはじめ、なかなか最後まできちんと食べない。
何が好き?何が食べたい?と聞いても、何もない。
そこで、一緒にピザを作ったら、食べ物に少し興味をもってくれた。
焼きあがるのを楽しみに待ち、食べるということに少し興味をもってくれた。
アレルギーをもっていなくても、実はそういった子供が増えているんです。
食べることに興味がない...。
ピーマン嫌いだったのが、自分で苗から育てたピーマンは食べられた。
きっと、それも同じことなんだと思いますが、「食材」にふれることが少なくなっているのかもしれません。
●サラダ油はなにでできているか
ケーキ作りなどに使う、ほとんど香りのない白いごま油。
誰もが嗅いだ時に香りを感じることができるココナッツオイル。
この2種類の油を用意し、まずその油の匂いを嗅いで、自分の好きな方の油でパンを作ってもらっています。
おうちには、どんな油があるの?
と聞くと、ほとんどの子供が「サラダ油」と。
ごま油は、何からできていると思う?という質問に「ごま」と即答。
ココナッツオイルは?オリーブオイルは?と続けて、じゃあサラダ油は?と聞くと「サラダっ...あ、サラダ?」とそこで気づく(笑)。
答えは言わないんですけどね(笑)。
これ、なんだろう。
何からできているんだろう。
どんな味がするんだろう。
すべてそれが食べることにつながる。
大人もそうなんだと思いますが。
●食は二極分化しているんだと
もうひとつ質問。
おうちの砂糖はどんな色?
パン教室では、てんさい糖を使っているのですが、砂糖の色にびっくりする子供がいます。
で、おうちのお砂糖の色を聞くと、「白」「茶色」「白と茶色」「わかんない」...。
食に興味のない子供は、家でどんな調味料をつかっているのかということにも、もちろん興味はありません。
逆に、詳しい子供は、本当に詳しい。
身体にいい、悪いまで、話をしてくれる子供もいます。
家庭でも、食は二極分化している訳ですから、外食ももっと二極分化されていくんだろうなぁと感じ。
なにはともあれ、この子供たちがこれからの食を支えるのですから、食に興味は持ってほしいなぁと思いながら、料理教室を終えるのでした。
夏休み前半は、パン教室。
後半は、ごはんを土鍋で炊いておむすびを作ります。
そこでは、どんな興味がとびだすか。
子供たちの発想、柔軟性は面白いです。
特に宣伝する気はありませんが(笑)、パン教室の様子はこちら。
http://nanakoinoue.blog.fc2.com/blog-entry-129.html
ほんとに宣伝ではなく...。