『食の豆々知識』 Vol.162 かぼちゃの種

10月は、ハロウィンもあり、かぼちゃのタルトの教室を何回か開催。

それにより出るかぼちゃの種を、タルトの上に飾ってみたり、おつまみで出したりしていたら、
「え?かぼちゃの種って食べられるの?」という質問が。

いや、逆に、食べたことないの??

ということで、今回は、かぼちゃの種の話。

 

●かぼちゃの種ってどんなの?

おつまみのナッツの中や、ケーキなどのトッピングとして緑色の種を見かけたことはありませんか?

それが、かぼちゃの種です。

と言ったら、え~、かぼちゃの種って硬くて白いじゃないですか、と...。

確かに(笑)。

その殻を割ってみてください。

緑の種が出てきます。

縦にペンチなどでつぶすとパリンと二つに割れます。

私は、歯で割っちゃいますが(笑)。

日本で、出回っているかぼちゃは、ほとんどが西洋かぼちゃで、たまに最近ではめっきり減ってしまった日本かぼちゃ。

これらの種は、しっかりとした固い殻に包まれています。

かぼちゃの種はおいしいんですが、この殻を割るのが大変(めんどうくさい?)んです。

しかし、ハロウィンなどで最近見かけるようになった飾り用のかぼちゃ、ペポカボチャの品種の中には、種が殻に包まれていなく、やわらかい緑の種そのままの品種があります。

輸入されている製菓材料などのかぼちゃの種は、この品種の種も多いとか。

日本でも、「ストライプペポ」という種を食べる品種が作られるようになりました。

更に、普通のペポカボチャは、果肉は食べられず捨ててしまうことが多いのですが、このストライプペポ、果肉もおいしく食べられるそうで。

な~んて偉そうなこと言ってますが、私もストライプペポ、まだ食べたことないんです~。

食べてみたい...。

 

●どうやってかぼちゃの種って食べるの?

ここでは、普通の西洋かぼちゃや日本かぼちゃの場合の話。

種は、生でも食べられるんですが、消化が良くないので、加熱した方がいいと思います。

加熱の仕方は、お好みですが、茹でても、炒っても。

茹でるとふっくら仕上がりますが、まわりが粘りやすく、足が早いのが難点。

炒ると香ばしくおいしいですが、水分が抜ける分、ふっくら感はなくなります。

また、殻がきれいに割れづらいのも難点。

また、かぼちゃの種は、加熱するとせっかくの身体にいいといわれている油が酸化してしまうので、加熱は食べる前がおすすめです。

私は、保存する場合は、よく種を洗ったあとに2日くらいカラッとするまで天日干しをし、食べる直前に軽く炒ることにしています。

ちなみに、低温のオーブンなどで30分ほどゆっくり加熱すると、殻ごとぽりぽり食べられるようになります。

殻をむく手間がないので、楽なんですが、中身だけ食べた方がおいしいです(笑)。

 

●ところでかぼちゃの種って栄養があるの?

種ですからね、とりあえずいろいろありそうですよね(笑)。

中医学では、種は、南瓜子(なんかし)や南瓜仁(なんかじん)と呼ばれ、虫下しや、産後のむくみによいとされ、母乳をでやすくすると言われてます。

ドイツでも昔から、薬として使用されていたそうです。

ビタミンやミネラルが豊富で、中でもビタミンEがとびぬけていますので、アンチエイジングとしても、有名です。

また、最近では、膀胱の筋肉を柔軟にすることがわかり、頻尿予防によいと言われています。

40過ぎたら、かぼちゃの種、みたいな(笑)

 

昔から、うちではかぼちゃを煮る時に、種をとらずにそのまま、種やワタ付きのまま煮てありました。

そこから、種をとり、なめながら歯でカリッと縦に割り、中の種子を取り出して食べる、ということを普通にしていました。

食べだすと止まらないんですよね~(笑)。

かぼちゃの煮物の日は、食べ終わった後のお皿に殻が山になっている...。

かぼちゃの煮物のレシピを始めて見たときに、かぼちゃの種をとる、ということにびっくりしたことを覚えています。

なので、上でいろいろとかぼちゃの種の食べ方をあげましたが、うちではやはり、煮たり焼いたりするときに普通に一緒にして食べてしまうことが多いかも...(笑)

今年の冬至は、ぜひ、かぼちゃと共にかぼちゃの種もどうぞ~。