『食の豆々知識』 Vol.187 体質

あけましておめでとうございます。

子年(ねずみどし)ですね。

十二支の始まりの年です。

その始まりが、2020年、ちょうどの年になるのは、なかなかありません。

60年に1度です。

次にそうなるのは、2080年。

私は迎えられそうにはありません。

また、今年はオリンピックイヤーでもあり、それも東京開催。

こんないろいろなことが重なる年もめずらしく、さてさて、今年はなにやらいいこともりそうな予感・・・。

笑笑。

ということで(?)、今までは、季節による薬膳の話をしてまいりましたが、これからは、体質の話をちょっとしていこうかと。

どうぞ、今年もお付き合いくださいませ。

 

●もう一度薬膳ってなに?

薬膳の基本は、養生です。

なので、よくある「薬膳カレー」「薬膳○○」というのは、身体を養うもの、滋養強壮のもの(高麗人参とか、なつめとか)が入っていることが多い。

間違ってはいませんが、今までお話ししてきたように、季節によってとった方がいいもの、悪いものがある訳で、1年を通して同じ薬膳料理がいい、というのは、ちょっとどうなんだろうと思う料理でもあります。

そして、その季節にあった料理でも、暑がりの人と、冷え性の人が同じものを食べるのが正しいのか、というと、それも違ったりする訳で。

つまりは、薬膳とは、その人にあった、それぞれのものでなくてはならないのです。

 

体質ってなに?

そこで、自分の体質を知ることは、とても重要です。

1年を通して、寒がりで、身体が冷えて、という方は「冷え性」なのかな?と思ったりしますが。

暑がりで汗をかきやすいのに、手足はいつも冷えている場合は?手や顔はほてっているのに、下半身は寒い場合は?など。

わからないことが多いこともあります。

まず、良好な体質とは。

元気で病気になりにくく、顔色もいい。

髪につやがあり、よく眠れ、食欲がある。

排便、排尿も正常である。

と言われています。

また、舌を見たときに、ほどよいピンクで、ほどよい大きさと滑らかさ、苔は白くて薄い、のが通常です。

全て当てはまっていますか?

当てはまっている場合は、平均して五色のさまざまな食べ物を中心に、季節、年齢、環境に合わせて食材をとることで、問題なく過ごすことができます。

しかし、どこも悪くない、という方は今、逆に少なく...。

何かしら、弱っているところがあることが多いです。

 

良好ではない8つの体質

中医学では、良好ではない体質を8つに分けています。

気虚体質:臓腑の働きが虚弱になっている体質

陽虚体質:陽が不足し、身体の冷え、痛みが表れる体質

血虚体質:血の量が不足し、臓腑に栄養がたりなくなった体質

陰虚体質:身体を潤す陰液が不足し、のぼせなどの症状が表れる体質

陽盛体質:臓腑の働きが強盛な体質で、陰陽のバランスが崩れている状態

痰湿体質:代謝機能が低下し、水の流れが悪く、むくみやすい体質

気鬱体質:気のめぐりが滞り、情緒に変化が表れやすい体質

血瘀体質:血がなめらかに流れず、滞りやすい体質

上4つ、虚というのは、足りないという意味。

何かが足りないために体調を崩している状態です。

下4つは、多すぎたり、またはなにか問題があり、悪くなっている状態。

さて、あなたはどれにあたるでしょうか。

次回からは、診断チェックシートをつかいながら、体質を見つけ、詳しく説明していこうと思っております。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。