『食の豆々知識』 Vol.199 血瘀体質
あけましておめでとうございます。
さて、元旦に迎えた年神様がいるとされる松の内があける日(地方によっては違うようですが)、通年だったらまだお正月ムードがさめきっていないような1月7日、2度目の緊急事態宣言が出されました。
いつもでしたら、年賀状の「今年こそ会いたいね」という社交辞令のような言葉も、「昨年は、大変な年となりました。落ち着いたら会いたいね」と、いつもと同じようなのに、いつもよりも重い言葉が多く感じました。
緊急事態宣言が出ると、やはり不要不急はやめ、うちにいるようになります。
身体を動かさないと、血流が回らなくなります。
いつもより、冷え性を感じていたり、痛みを感じたりしている場合、もしかしたら、血が滞っているせいかもしれません。
本日はそんな「血瘀体質」のお話し。
体質判断チェックシートは過去の回にのっています。
ぜひ、ご自分の体質をご確認ください。
●血瘀体質とは
長期間にわたる情緒の抑鬱、不愉快な気分などにより、気のめぐりが滞っている体質のこと。
一般的に、顔色が悪い、無表情、ため息が多い、不安感、眠りが浅い、怒りっぽい、腹部が脹れる、胸やのどがつかえる感じがする、などや、生理痛などの症状があげられますが、難しいのは、これを自分では気づかないことが多い、ということです。
血がなめらかに流れず、滞りやすい体質のこと。
瘀血とは、血瘀により血が固まった状態のことです。
一般的に、顔色が悪い、目の下のクマ、あざができやすい、シミが多い、目の乾燥、身体の決まった場所に痛み(疼痛:刺すような痛み)やしこり(腫塊:出血の脹れ、固まり)がある、などがあげられます。
舌の裏側の静脈は、太く青紫になり、皮膚や舌、口唇に紫紺(紫や黒い色の斑点など)が表れます。
不正出血などの症状がある場合もあります。
●血瘀体質の薬膳処方
血の流れが滞っているため、血の流れをよくし、臓腑の働きを調整する「理血類」の食材を使用します。
また、「去風湿類」の食材を加えると、骨や筋肉などにたまっている湿を取り除くことができ、血流がよくなり、活血の効果が高まります。
冷えて滞ることも多く、身体を冷やすものはさけ、温性または熱性のもの、辛味のものをとるようにすることがおすすめです。
●血瘀体質によい食材
今までに何度も出てきていますが、確認です。
理血類 : 青梗菜、なす、れんこん、きくらげ、くわい、酢など
去風湿類 : うど、かりん、酒、さくらんぼなど
また、めぐらないのは「気」の働きが足りないため、「補気類」の食材や、それをめぐらせるために「理気類」の食材を加えることもあります。
瘀血は、気帯(気が滞る)、気虚(気が足りない)、血虚(血が足りない)、冷え性、外傷などの原因があげられますが、身体を動かさないことによっても起こります。
今回、特にこの寒い時期の自粛は、更に、身体を動かさなくなりがちです。
現に、うちでは、この2日間で、たまっていた「24JAPAN」(ドラマ)を13時間ぶっ通しで見てしまいました...。
身体が痛いです...。
これではいけません...。
皆様も、自分の体調を毎日感じ、必要なものを食べ、よく身体を動かし、新型コロナはもちろん、他の病気にも負けない身体を作ってください。
さて、体質の話も、これで8つ話し終わりました。
中医学は、まだまだ奥が深いのですが、少し飽きてきたので(あ、私じゃなく皆様が飽きてきてますよね笑笑)、今年は、また、違ったお話をさせて頂こうと思っております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。