『飲食店 繁盛ダネ!』 その十五

毎日暑い日が続いていますが、皆さんくれぐれも身体にはお気をつけください。
私も現場の厨房に居た夏の日のことを思い出します。

その頃の私の居た厨房は風抜けがまったく無く45℃以上になる、まさしく異常な厨房でした。目の前でチーフがふらっと倒れたのを今でも覚えています。でもあの頃は「これがこの仕事の現実なんだ。これがあたりまえなんだ。根性の強い、身体の強いやつしか生き残れない世界なんだ」などと妙に納得して働いていました。その後、環境のいい店や厨房を勉強するようになって、【店作りには優劣】があるのだと知ったわけですが、ホント知らないということはコワイですね。知らないということは、労働環境だけの問題ではなく、一番大切なお客様に対しても、食中毒などの危険を放置するなどということも充分考えられます。経営者の方は特に自分のためにも改善に取り組んでいただけたらと思います。

誘導機能2  

前回、視認性について触れましたがこの視認性には取り組むことがいくつもあります。それは物件を選ぶ段階から始まっています。郊外型の立地の場合は左カーブの内側はタイヘンな不利になりますからまずは選ばないことです。直線を物件に向かってくる車両からは全く左カーブの内側が目に入らないからです。また近づいても反対車線が気になって、目線が内側に向くころにはアクセルを吹かして物件を通り過ぎていることになるのです。商売を始めるのに最初からハンデを抱えるのは馬鹿々しいですから知っておいて損は無いでしょう。ただ「もうその状態でやってるよ」という方は対策を考えなくてはいけませんね。また立地に不利が無くともプラスになることはいくつもあります。第一は予告案内板です。[500m先左○○]というあれです。大きければ大きい程いいでしょうね。タタミ2畳以上あるといいですね。カラーは店舗の全体色か看板色に合わせるのが原則です。店の駐車場入り口にはINの看板を置きましょう。入り口の目安があれば入りやすいものです。またポール看板、袖看板、置き看板、のぼり、旗、A看板、懸垂幕など車両導線に目線が垂直にあたる看板類はあればあるほどいいでしょうね。またこれらはお隣や周辺の店舗、施設の建物や看板、装飾物との位置関係を見て、「目立たないこと」がコンセプトの中に理由付けされていないのであればトコトン目立つように設置を考えるべきですね。あ、デザインやカラーは地域や時代、客層を読まないと失敗しますよ。

次回は歩行者動線のポイントをお話しましょう。