『飲食店 繁盛ダネ!』 その二十

2006年おめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします。年明け早々に、新潟に行ってまいりました。新聞やニュースでの報道で皆さんもご存知でしょうが大変な雪で様々な障害が起きています。顧問店の中には忘年会が一日13件中12件がキャンセルになるという事態が発生しました。
自然が相手ではどうすることもできませんが悔しいですね。最大限の対処を申し上げましたが、さすがに「うーん」とうなってしまいました。ただ対処を面倒がらずに動けば次に繋がることは間違いありません。皆さんも何か危機が起きても「次のチャンスに繋がる」ことを考えて動けば必ず道は開けることを信じてガンバッテクダサイね。

快適慰楽機能

飲食店では注文をしたお客様がその後しばらくの間、店内に滞留することになります。商品消費をその場で行っていくからではありますが「その場」そのものも付加価値という商品になっていることを私たちは忘れてはいけません。機能的にいえばお客様に座っていただく椅子とテーブルの高さは座面とテーブルの天板を測ったとき30センチを前後3センチの範囲で収めるようにしましょう。身長の違う店のスタッフにかわるがわる座ってもらうのもいいですね。長くお店をやっている間に世の中の対象客の体形が変わって知らないうちに居心地の悪い店になっている場合もあります。ちなみに食事性の強い店の一人あたりのテーブルスペースは60センチを考えましょう。売上を考えるとたくさんお客様を入れたい、だから客席を増やすというふうに短絡的に考えると「快適さ」がなくなり、慰楽性が失われた店になってしまうのです。飛びぬけた味、出来映え、ボリューム、材料、価格価値などの商品特性を持っている店は例外ですが、あくまで例外です。また店内の色も重要です、コンセプトをしっかり把握してそれに合った色を配置しましょう。食事性の強い店はできるだけ暖色系を意識すべきです。また世の中のカラーイメージも無視しないほうがいいですね。具体的に解かりやすく言えば{ブルーを基調にした中華より赤やオレンジを基調にした中華}や{黒やグレーを基調としたファミレスよりパステルカラーの明るい基調のファミレス}の方が居心地がよいということです。どうしてもセンスに自信の無い方やより高いレベルに挑戦したい方はデザイナーやコンサルタントに相談するべきですね。
BGMもコンセプトをはずすと最悪です。数年前、お好み焼き店でハードロックが流れているのに出会い我慢できなくて苦情を言ったのを覚えていますが、そこの従業員の好みで流していたのを後で知り、経営者に同情してしまいました。無音で人の話し声がざわざわと何を言っているのかわからないが耳に入ってくるような状態が最も良い居心地と言われています。最近のアッパーグレードの居酒屋が仕切りを作って縁を切るという個室化を計っているのが受け続けていますが、音が直接的に伝わらないというのも結果的に良いのかもしれませんね。ではまた。