石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その六十七
また新しい年、2010年が始まりましたね。
春頃から景気が回復という声がちらほら出て来ているのはちょっと期待が持てていいですね。
ただ一部の経営者はもう日本はダメだと海外に目を向けているのも事実です。
イシダとしてはそれもありだなとは思いますが、日本で不成績なのに中国ならとか韓国、米国なら、なんて感覚は止めて欲しいですね。
海外は勢いと調査力そして強力な協力コネクションが必要だからです。
まあ国内で飽和状態が続いていますから出て行くヒトはドンドン行けばヨロシイでしょう。
国内では必ず良い店が盛り返します。
今はデフレブームで一般ピープルは動いていますね。
「今の安売りは単なる安売りの昔と違う、とても良い品質で安売りなんだ」と言っている声を良く耳にします。
確かに当たっているなあ、と思う面がありますが、果たして飲食店では・・・・
飲食安売り店実例
新年顔合わせのあと、幹部と一杯という毎度普遍の習慣の行動で街を徘徊していたところ、均一低料金の店がやたら目につきスタッフも気になる様子。
「あんまり安い店は怖くてやだなあ、店内もギャアギャアうるさそうだし」
とイシダは安く済むならこれでいいかなと思いつつもこう言って口をへの字にしたのでした。
「何言っているんですか、新業態なんですから視察しなきゃダメですよ。それに大手を知っとかないと戦えませんよ」
おぉ~ウチのスタッフはまじめだぁ。
じゃ入ろう入ろうと入店したのでした。
早い時間だったのでまだ活気がないのは当たり前ですが、これまた当たり前の中国人のスタッフがきちんと注文が取れない、最初にやってきたのが1人前の注文のはずが2人前出てきた変なにおいのポテトフライ、味もまずくて返品(めったに返品などしないのですが・・)、炒め物は塩気がきつい物とまったく味がしない物(勘弁してくれ~)。
「しかし全部300円なんだからしょうがね~か。我慢できないわけじゃないし。けど、全部300円ってこんな粗末な御通しも300円だったりして?」
冗談で言ったつもりだったのですが、ウチのスタッフがメニューを確認すると、「先生、ここ見てください!」とメニューの一番最後に小さな字で〔お通し300円〕との説明書き、さらに[席料100円を頂戴します]となっているではありませんか。
てことはほとんど原価ゼロで1人400円は取られるということですね。
「頭いいねえ」と思わず口に出てしまいました。
街のラーメン屋さんが300円でラーメン売ったらお客さん入るでしょうね。
ところが払う段になったら席料400円で合計700円ならお客さんは怒るわなあと思ってしまいました。
居酒屋ならではの戦術ですね。
飲み物もほとんど全部300円ですが量は少なく設定して原価を抑えて何杯も飲ませるということですね。
(水割りは薄いし量も少なく・・・)
飲食店のデフレは今回の体験からは《安いものは安物悪かろう》かなと感じたのでした。
20代ならともかく、40代50代は1回で飽きるでしょう。
(翌日なんだかお腹の調子が悪かったのです・・)