石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その七十五

先月はFBAとして3件のオープンをお手伝いしました。

1件は、厳しい小売業からの多角化として、1件は、賃貸ビル経営の更なる発展をめざして、そしてもう1件は、新たな人生の出発としての飲食店と、それぞれ違った動機でのオープンでしたが、3件ともにFBAへの依頼は、ギリギリの問題点が出現したため、スムーズなオープンができないというところからのお手伝いでした。

信頼がおけると思ったパートナーが口だけでいざとなったらオープンの計画も立てられず頼りなくなった、技術的に高い調理人だと思い確保したら、実際の料理はまずくて技術もなかった、知り合いの大工に頼んだ店づくりが家みたいで、外から飲食店に見えず、素人目にも働くのにオペレーションが悪そうだがどう直せばいいかわからない、といった「そんなことが“今”わかったのですか?」という内容です。

皆さんもどうして?と思われますよね。

 

『飲食店なめたらイカンゼヨ!』

一言で言うとやっぱり“簡単に見える”のでしょうね、それと“粗利が高いので儲かる”と思うのでしょう。

どっぷり業界に浸かっている方は、見えない複雑な非効率な数々をコントロールして初めて儲かるのだと知っていますよね。

飲食店の特殊性である『材料仕入れ』→『仕込み(下ごしらえ)』→『加工製造』→『宣伝広告』→『販売サービス』+『アトモスフィア(居心地・雰囲気)』・『接客サービス』・『商品創造技術』、それに加え、最近は、材料仕入れの前の材料生産まで手を出す経営者がいることを考えたら、他の業界でここまで一人の経営者に負担がかかる業界はないと思っている石田などは是非コンサルタントが必需品なのだと皆さんに気が付いてほしいと思うのです。

最近は自分だけの頭では進めない世の中になってきたと気づいた経営者が専門家をブレーンにするということが多くなってきたのはいいことだと思っています。

ただし、選び方も大切で、ただ専門家だからという理由ではダメで相手をよく知ってからでしょう。

先日の経営者はハンバーグの専門店を開くのに知り合ったコンサルタントと契約したそうですが、何回か会っているうちに「どうも話がかみ合わなくなることが多くなってきたんですよ。」というのです。

詳しく聞いてみると、

「ハンバーグの話やハンバーグ店の話をするとどうも避けてるようで、いつの間にか和食の話になるんですよね。最初は興味深く聞いていましたが、いつまでも和食の話ではオープンの打合せができないので、そのことを言ったら・・・」

「言ったらどうしたんです?」

「いやあ、実は私、和食の出身で洋食はあまり経験がないんですよ、でも安心してください、社長と一緒に一生懸命勉強しながらやりますからって言うんですよ。あきれるでしょう。」

「アキレルッテ言うか・・・社長もいい勉強しましたね。」

「そうなんです、その分、FBAさんに安くやってもらえませんか、ハハハッ」

何でウチが・・・と思う石田なのですが「しょうがないなあ、まあ考えましょう。」と答えてまたスタッフに怒られるだろうなといい子になる自分を反省したのでした。

社長さん達、最初にFBAに来てくださいね。

ではまた。