石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その八十五

先日はいつもお世話になっている「日経レストラン」のセミナーに「交渉の達人」などと持ち上げられて講師として行ってまいりました。

普段、良く合う面々も結構来てくれたのはホント感謝です。

ありがとうございました。

7月に入りすぐ嫌なニュースが飛び込んできました。

(株)エイチワイシステム 安田社長 が倒産、自己破産。

「アルカトラズ」のような刑務所レストランや「なまはげ」に代表される郷土料理を頑張っていた会社です。

社長は講演活動も積極的にやっていた方で、石田も「泡盛セミナー」のとき名古屋担当で、彼は福岡担当の講師ということで関わりがあったので注目していたのですが、残念です。

震災の影響がゼロではないでしょうね。

業界にはまだまだ震災の影響が残っていますが、とうとう野菜の他に牛肉の放射線物質セシウム検出が発表されました。

つまり、牛の内部被ばくが確認されたということですね。

これからさらにどんな影響が出るのか不安ですね。

というわけで震災に関連して、今回は節電について。

 

『どこまでやるの節電、看板ぐらい点けましょう』

さて最近の街を見て思うのですが、どうも元気がありません。

というかそう感じてしまうのです。

特に夜はとにかく以前より暗い。

人間、暗いと早く帰ってしまうようで、何人かの店主に聞くと「お客さんの引きが早いですねえ」という答えが返ってきました。

大手チェ-ンなどは看板を消せと本部指令が出ているのでしょう。

以前との街の明るさの比較をTVが放送していましたが歴然としたものでした。

夜の犯罪でひったくりなどが増えているのは夜の節電の逆効果とも言えるでしょう。

商店の明るい町並みは防犯の意味も持っていたのですね。

もちろん、節電は大事ですが、夜の電力供給力は充分だと言います。

看板まで消してしまうのは商売が消極的に見えてしまい、いい結果を生まないような気がします。

そんな話を海外から帰国した人間に話すと「そりゃ、前が明るすぎたんですよ。海外はこんなもんですよ」という答え。

自分の業界を中心に考えるからでしょうか。

明るいほうがやっぱりお客様は街遊びをするもので、街遊びをすれば、飲食店へも足を運ぶ。

街が明るいことで、飲食店はその恩恵を最も受けているのです。

顧問店に「看板くらい点けていいでしょう」と言ったら、

「でも、他が点けてないとやりにくいんですよ。以前、点けてたら、コンサルタントだというヒトがあなたの店はけしからん、こんな時勢に看板を点けているなどあり得ないと電話してきたんですよ」と。

困ったコンサルタントがいるものです。

こう答えるように言いました。

「看板一つ分以上の節電を内部でやっておりますのでご安心ください」。

ホント何度も言いたいけど「夜は現時点では供給力は充分なんです」。

でもどっかで聞こえてきそうだなあ。

「そう思ってみんなが点けると足りなくなるんじゃないですか?」なんてね。

大丈夫だってば・・・