石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その122

毎度の我が家。

「あぁ、世間は夏休みで、いろんな所へレジャーにでかけて楽しそう。

ウチにも何か楽しいことはあるのかしら?」

「・・・・。」

「お友達の旦那さんの会社、うまくいっているらしくて、夏休みは香港・シンガポールですって。

いいわね~。

毎日毎日同じ生活だとストレスが溜まるわぁあ。」

「ちっ、ヒトはヒト。

飯が食えているだけでもありがたいと思え。

アフリカじゃ、エボラ熱で死んでる人がいるんだぞ。

すき家じゃ10時間以上、トイレにも行けない人がいるんだ。

贅沢言うな。」

「何と比べるの?

そりゃトイレは行っているわよ。」

「だろう、幸せだなあ!」

「・・・。」

飲食店にも毎日毎日同じ仕事をしている人がたくさんいますが、それを楽しんでいるひともいれば、不満やストレスを抱え、はては会社や上司のせいにし、自分では何も考えずに犠牲者面しているひともいます。

ブラック企業は別ですが・・・。

 

『楽しく明るく働ける会社にするには!と考えよう』

〈耳あるものは聞くべし、金あるものは使うべし〉と言ったのはゲーテだそうですが、確かに経営者は働く人の悲哀や不平不満を少しでも受け止めて改善していくのは当然で、それに金がかかっても長く会社を安定させることが目的ならばやらなくてはいけませんね。

ところが、

「先生、困ったもので聞く気がなくなる社員がいるんですよ。

仕事がきつくなった時ややることをやらずそれをこちらが指摘して注意したときに限って、自分の大変さを言い出しその仕事の意味や価値を逆取材してきて、上司の指示の出し方や待遇について語るんです。

指示された仕事が納得できないと。

それを今言うかって感じです。

仕事が遅れることで、周りにも迷惑をかけるわけですから、ホントに会社や仲間を思っていたら、事前に連絡や相談したり、会議で言うでしょ。」

「あげくに“こんな簡単な仕事をするためにこの会社に入ったんじゃありません”と言い出したかと思えば、

“僕は簡単な仕事しかできない能力なんです。

難しい仕事を与える会社が問題では?”

なんて言い出す始末で、聞く気にもなれませんよ。」

とびっくりするような社員の話を聞きました。

こんな仕事に対する意識のなさ、行動が伴わない「困った社員」「士気の低い社員」が20代~30代には特に増えているそうです。

こんな社員が職場にいると社内の士気まで低下しますね。

そんな社員のために聞く耳持って給料を出す社長がいたら「あんたがキリスト賞」を差し上げたいですね。 

もちろん、過重労働のすき家を庇うわけにはいきませんが、自分で努力もせず、注意をすると開き直るかのように自分で能力がないと宣言するような社員は単純カラダ労働しかさせられません。

しかし、こんな社員に限って仕事は未熟なのに権利だけは意識は強い、主張するのですから、困ったものです。

ですが、そうも言ってられないのが法律です。

雇用した従業員は宝として、人格や個性を尊重する職場環境の構築を目指さなくてはなりません。

労働のことをイタリア語でオペラと言うそうですが歌を歌いながら楽しそうに働くのであれば長時間でもできそうです。

(法律の範囲内で納めなければいけませんが)。

歌は言い換えれば環境でしょう、その環境を整える努力は経営者は今後も求められるのです。

一番いいのは社員が自分を大事にし、会社を想い、仲間を想って、全体がうまく安定することを考えられる自分の成長のための勉強を怠らないことです。

そしてそれ以上に経営者が全体のための勉強をすることです。

そんな社員の姿勢が、経営者の姿勢が一緒になった時、楽しく明るく働けるのでしょう。

ではまた。