石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その138

今年も手帳が新しくなる時期になりました。

そういえば、多くの企業が社員手帳を廃止しているそうです。

手帳のルーツは明治の時代、大蔵省が官員向けに発行した「懐中日記」とされる説があるようですが、予定管理に主として手帳を使う人は今4割。

3割の人はスマホだということ。

20代ではもうスマホ派が手帳派を上回る状況だそうで、ダサいとか支給されても社員が使わなくなってきていることとコスト削減にもなることから廃止は時流なのです。

「先生、今、別の作業をしていてメモが取れないので、指示はメモかラインかメールで入れておいてもらえますか?」

「しょうがね~なあ。

オレなんか一度聴いたら一発で覚えるぞ。

あ、そうか、お前たちはオレみたいに知能指数が高くないからな。

ったく、いちいちメール打つのは面倒なんだよなぁ。

あ、冗談冗談(笑)。」

「先生、『連絡は確実に相手に伝わらないと終了ではない。

必ず相手に伝わったかを確認するように』といつもおっしゃってますよね。

それに今の思いきりモラハラですよ。」

「・・・。

ちっ。

君たちも、私のお腹が目立つだとか、髪の手入れが薄くなると大変でしょうとかおっしゃるでしょう?

それはセクハラではないんですか?」

「ちっ、の後に丁寧に言ってもだめですよ。

モラハラです。

指示はメールでください。」


ってな、いつものおバカなスタッフとの会話でおとなしくなる石田ですが、確かに指示は口頭のみではなく、メモや文章に残すことは大事ですね。

 

『手帳・メモ帳は活用すべき』

「先生、恥ずかしいんですけど私、大事な支払いの相手、数字や期限、入ってくる予定の売上なんかをメモにして手帳に挟んであるんです。

とても覚えてられないので。」

もちろん会社として経営はきちんとやっている社長ですから、自分がそこまで細かく注意していなくてもよさそうですが、自分に緊張感を持たせるためでもあり、極力会社のミスを避けるための手段なのでしょう。

「ちっとも恥ずかしくありませんよ、私も同じようにしています。」

石田も天才ではないので心配なことはメモで走り書きして手帳から開くと零れ落ちるようにしてあります。

「手帳・メモ帳を持ちなさい」ということを顧問先での社員ミーティングで数年前までは必ず指導していたのですが、最近はそれが少ないことに気がつきました。

考えてみるとポケットから何かを取り出すのはスマホか携帯という光景が当たり前になった今、メモ帳代わりになっていると勘違いしている自分がいたわけです。

確かにスマホにもメモ機能はありますが、使いこなしている方はどれだけいるのでしょう。

予定管理は20代の半分以上がスマホを使っているようですが、メモ機能はまだまだでしょう。

30代以上はホント少ないと思われます。

「ウチは先生の指導があってから全員メモ帳がポケットに入っていますよ。」

そう語ってくれた社長の言葉を思い出しました。

今更ですが、小さなことも大事なことも、忘れないためにメモを取れるようメモ帳を社員には持たせましょう。

仕事の指示をメモも取らずに聞いているのでは、誤解や不注意、間違い、言った言わないのトラブルも増えるものです。

あ、指示は、社長・幹部がラインやメールで送信するのも推奨します。

履歴が残りますしね。

手帳・メモ帳を活用する、「紙に書く」ということは、やることを忘れるのを防ぐだけでなく、頭の中を整理する、記憶に残すということもあります。

いくらデジタル化が進んでも、手帳・メモ帳はずっとなくならない万能ツールとして使われ続けていくるのでしょう。

手帳・メモ帳を活用しましょう。

ではまた。