石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その146
暑い季節がやってきました。
輪をかけて熱いオリンピックという四年に一度の日本人が大好きな熱いシーズンもエキサイトしています。
同時に私にはよくわからないポケモンGOとやらも盛り上がっています。
「へぇ~ポケモンやってるの!?
子供じゃあるまいし、何が楽しいの?」
「あのなあ、やりもしないで語れないというのが僕の持論、ほっといて。」
「歩くと痩せるからいいかもね。」
「こんな暑いのに歩けるかい。電車に乗りながらね。」
「はあ!?」
奥神様には言いませんが、かように皆が同じ方向を向いている時に「私には関係ない」と横を向いているわけにはいかないのが商売をやっている我々ですね。
ミーハーになれということではなく、不特定多数のお客様と接している我々の仕事はお客様それぞれが店に求めるカスタマイズを実現しなくてはいけないからです。
相手が求める会話にも的確な相槌が撃てないようでは、贔屓になっていただけません。
【マインドに潜むニーズとウオンツを知れ】
誰でも世の中の流れ、ムードというものは比較的感じるものです。
アンテナを立てている経営者はそのムードが来る前に予測してしまう場合もあります。
敏感な経営者は予測から販促を考えたり、アイデア商品につなげたりするものです。
ただし、賢い経営者はその引き際も心得ています。
ブームは必ず去ることを知っているからです。
商品や販促ならまだしも困った経営者というのは業態までも、それを永遠と思い込み、拡張拡大に走り奈落に落ちるのです。
流行はあくまでもポイント・アクセントにしかすぎません。
マインドはハートの集まりです。
だからニーズだけを見て自分の経営を見てはいけないのです。
ウオンツの連続(お客様はどうしたいのか)を掴んで対処していかなくてはなりません。
自分の業態が歴史や文化になっているものなら、そのウオンツを普段からしっかり見据えていれば、流行はあくまでも気のせいだという姿勢でいても、お客様はかえって信頼を増すものです。
味は大丈夫か、お客様はもっと美味しく食べたいのではないか、店内は過ごしやすいか、もっと気持ち良く過ごしたいのではないか、もっと優しく接してもらいたいのではないか。
本来やるべきことは目の前に山積みなのです。
今ある姿がまだまだ足りないのだと自覚して謙虚に仕事に取り組んでいけば流行に乗る必要はないのでしょうね。
ではまた。