石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その152
「(都内のタクシー)初乗りは410円かぁ、観光客はたくさん乗るし、近場乗りの人も増えそうだ。
でも運転手さんはチョコチョコたいへんだぁ。
薄利多売ね、可哀そうだからオイラも乗ってあげないとな。
ガハハハ。」
「歩きなさいよ、そんなお腹出てて。
ますます太るわよ!」
今月から東京ではタクシーが料金改正で410円になりました。
マーケティングを重ねた結果だということです。
確かに、単なる値下げではなく、1.6kmを超えると割高になるという、言い方は悪いかもしれませんが上手いマジック値上げとも言えるでしょう。
運転手には確実な労働をさせ、実を取るということかもしれませんね。
タクシーの駅前での客待ち1時間、たばこふかしておしゃべり三昧の姿を見かけるのは珍しくありませんから、経営手段としての有効な施策とも言えます。
「自動運転ももうすぐだから、職場がなくなるかもだぞ。
今のうちに乗ってあげないと。
優しさだよ、や・さ・し・さ 」。
「はぁ~?
人の心配より、自分の心配したら?
コンサルタントもAI(人工頭脳)に変わっちゃうんじゃないのかしら?」
「・・・」。
【単純なことでも、考える・動く・考える・動く、その繰り返しに明日がある】
与えられた目の前の仕事に疑問をもつ方がたまにいらっしゃいます。
そういう方の多くは、やりたくないという気持ちが勝ってしまうのでしょう。
大阪の警察署で男性警察官が免職の処分を受けました。
つまり解雇です。
彼は定期的な巡回業務を拒否していたようです。
「どうせ、何も起きない巡回をやっても、自分のエネルギーを消耗するだけで意味がない」
と言って上司の言う注意にも耳を貸さず、挙句にその注意にも意味がないと言って「うるさい!」と暴言を吐いたそうです。
いやはや。
オックスフォード大学の研究論文が話題になっています。
「あと10年で消える職業・なくなる仕事」というタイトルです。
702の業種を徹底調査してわかった、コンピューターに代わられる確率は77%。
我々の業界では「バーテンダー」や「案内係」などが挙がっています。
結果的になくなる今の仕事は半数に上ります。
77%の人間がAIに仕事を奪われる世界がくることを、想像できないか想像できるかで大きく人生が分かれることでしょう。
想像できる人は目の前の仕事をAIには変われないレベルに高めるためにどうすればと考え動くことでしょう。
「こんな仕事、誰がやっても同じだろう、こんな仕事意味がない、自分はこんな仕事には向いていない、この仕事は自分がやるようなことじゃない」などとほざいて真剣に取り組まないような人は、「この人に任せる意味がない、AIに任せよう」という時代がもうすぐそこにきているのです。
先程の警察官のような人が皆さんの前に出てきたら、新聞(読売・編集手帳)で見つけた一首を送りましょう。
〈無駄だろう?/意味ないだろう?/馬鹿だろう?/今さらだろう?/でもやるんだよ!〉枡野浩一歌集『てのりクジラ』
ではまた。