石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その173
「パパ、履歴書書くんだけど、採用される書き方教えて。」
会社が倒産という大変なことになったようで、娘も就職活動をせざるを得ないことになったようです。
ひと通り書き方を教え、別添えで経歴書も書くことを勧めました。
「え、そんなメンドクサイことするの?
皆やっているの?」
「履歴書だけの人もいるよ、だからいいんだよ。
君の内容が履歴書だけでは全部は伝わらないでしょ。」
「わかった。
それをやれば採用というわけね。」
「・・・。
あ、いや、それがすべてじゃないけど。」
てな会話の後、<飲食店の経営もお客様にいろいろお店の内容を伝えてるかなぁ>と考えてしまいました。
皆様のお店はどうでしょう。
【お店の長所は適確に表現して発信しよう】
最近、商工会議所の依頼で飲食店の事業計画に関するアドバイスを行う機会が増えました。
どこのお店に行っても共通の欠点があります。
その中で最も多いのが自店のことをアピールする力です。
特に商品に関して、経営者からリスニングするとなかなか素晴らしい内容を持っているのに、どこにもその表現がされていないのです。
商品に関して自信があり、もちろん品質に関して気を使って頑張っておられるのに、そのことを全く発信していないのです。
「食べてもらえばわかりますから、自分から言うなんて恥ずかしいですよ。」
「食べてもらうには、発信しないと注文してもらえませんよ。」
「へっ!?そうですが、でもどうやって・・・。」
そこで、いくつもの店内発信の方法を指導するわけですが、ここではメニューの表現について留意点をあげてみましょう。
1)食べたくなるようなネーミングか?
2)写真を使って注目を集めているか?
3)コメントで内容を表現しているか?
4)お勧め品は印刷の色を変えるか、マークをつけて目立つようにしているか?
5)売りたい商品は字のフォントを変えているか?
6)写真は美味しさ中心に撮っているか?
(構図を意識せず、商品全体をハッキリ撮影してしまうと美味しさが低下します)
7)看板メニューは横書きなら左上、縦書きなら右上に載せているか?
8)メニューの中に調理の工夫や労力に関する一口メモがあるか?
9)売りたいメニューが数か所に配置されているか?
10)商品に対して安心安全、信頼ができる内容が表現されているか?
(料理長の顔が出ている・店の歴史が出ている・食材産地が出ている・仕入れ先の顔が出ている・お客様の楽しさが出ているetc.)
さて、皆さんのお店はどうでしょうか。
軽減税率がほぼ決定した今、メニューを作り直す方も多いと思います。
もう一度見直してみるといいですね。
あ、ちなみに娘ですが、採用が決まったようです。(ほっ(笑))
ではまた。