石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その187

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

「あぁ~、お正月、2キロも太っちゃったわ」。

「そう言われりゃ、顔が丸くなったな。

食っちゃ寝、テレビ見ちゃ寝を繰り返してりゃ、そうなるわな。

運動不足なんだよ、ハハハハハ」。

「あなたにだけは言われたくない。

そのお腹、鏡でじっくり見てみたら」。

「大丈夫、初詣で神様にすべてうまくいきますようにって頼んでおいたから」。

「今年も性格は変わらないわね」

とまあ、我が家は今年も平穏にスタートいたしましたがどんな1年になりますやら。

ところで、我が飲食業界はどんな1年になるでしょうか。

何がブームになり、何が廃れるのか、気になるところですね。

 

【ブームは必ず廃れ、業態は必ず朽ちる】

去年はタピオカで大騒ぎ、“タピル”なんて言葉が新語で席巻するほど流行りましたね。

ところが最近は「もう、終わりじゃない」「誰も並んでないよ」「今から店出そうとしている人がいる、怖い怖い」なんて声が聞こえてます。

だいたい3次ブームなんて言っているということは2回廃れたということなんですから、ただブームに乗るだけの安易な参入は地雷を踏むようなものです。

かと言って絶対にダメなのかというとそうとも言い切れません。

ワインのブームは第7次までの7回あったと言われるぐらいブームのたびに着実に市場を拡大し、底辺を広げて今に至っています。

他にも、喫茶店ブーム」「ファミレスブーム」「珈琲専門店ブーム」「もつ鍋ブーム」「ジンギスカンブーム」「とんこつラーメンブーム」等など、それぞれがもう終わったと言われながら、今でも息が長く支持され、生き残りの名店が存在しているのも事実です。

おそらくですが、経営者の思い入れと根気、研究心と諦めない執着心が雌雄を決するのではないでしょうか。

その心の持ちようが自分にあると確信しない限りブームに手を出してはいけないということでしょう。

毎年、年の暮れには“来年のトレンド”“来年はこれが流行る!”“次のブームは?”など色々マスコミは仕掛けてきます。

今年の予想も「ベジタリアン」「ビーガン」「ハラル」「ハイブリッドバー」等など賑やかなことです。

さてさて、予想通りのモノが流行るのでしょうか、予想外のブームが起こるのでしょうか。

次に何が流行るのかを考えるとき<流行る>の法則を当てはめると考えやすいですね。

流行・ブームというのは【価値観×認知度】の大きさが関係します。

タピオカやハットグが流行ったのも「映え」という新しい価値観とSNSという若者の新しいシステム口コミが認知度に大きく関係したと思われます。

トレンドとは必ず時代の人間たちを巻き込むものですから、時代のニーズが生み出すマインドと切り離すわけにはいきません。

その意味ではオリンピックが行われ弾みがつく今年、外国人観光客から火が付くかもしれない和スイーツやフードは目が離せません。

わらび餅」「あんみつ」「たい焼き」「抹茶パフェ」「ぜんざい」など思い浮かびますが、そのままでは外国人が珍しがるだけです。

付いた火をブームに押し上げるオリジナルな研究が必須でしょう。

日本の伝統的食文化や和のスイーツ、ドリンクなどが脚光を浴びてほしいとは思いますがブームが起こることとは次元が違います。

価値あるものが認知度を広げる兆しが見えた時、乗るか俯瞰するかは経営者の信条によるでしょうが、どちらが正しいというものではありません。

乗って簡単に成功体験ができるものでもないと考えます。

覚悟をもって乗ってみるか、俯瞰してそれを利用する側に回るか、我関せずで過ごすか、皆様はどちらでしょうか。

あ、余談ですが「予想は反対から読むとウソヨ」ですよ。

ハハハ。

ではまた。