石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その191
「こんなに長く外に出ないのは初めてだな。
スーパーでも行くかな。」
「バカじゃないの。
スーパーはレジャーランドでも、気晴らしに行く所でもないのよ。
今は入店人数を抑えるよう、ご協力くださいって呼びかけているでしょう。
だいたい、あなたがスーパーに行って何するのよ、私の後をくっついてるだけじゃない。」
「そうだけど・・・。」
「もうすぐ、緊急事態宣言が終わるでしょう、あともう少しの辛抱よ。」
「まあな、自粛自粛で、皆、ストレスと不安がたまっているだろうなあ。」
てな会話が、多分、日本中で交わされているに違いありません。
おそらくこの文がお目に触れるころには緊急事態宣言は延長されていることでしょう。
我々、飲食業界の人間にとって、キツイ期間はまだつづくということです。
ですが・・・。
【試練の時、メンタル面を強く持ちましょう、お客様は来店されたいのです】
終息への出口が見えないなか、日本政府のスピード感やその判断・施策などに対して違和感を抱いている人は少なくないのではないでしょうか。
マスクでさえまだ届いていないのを皮切りに、雇用調整助成金の決定は、全国でも全業種で1000件ほどの少なさ、自粛協力金もまだ支給されていません。
持続化補助金も受付が始まったばかりで、緊急融資に至っては振込が6月か7月になりそうだという報告がいくつも入っています。
各地の顧問店の社長と話していると、比較的元気な方が多いのでホッとしているところですが、皆さん人間性が高い方なので、心配をさせまいと明るくふるまっていただいているのかもしれません。
テナント入居している店舗は家賃が重くのしかかり、数店舗営業している方は多くの従業員をかかえてその人件費の手当てに奔走しているのが痛いほどわかります。
本当の心の中はわかりません。
デリバリーやテイクアウトなど、今まで経験したことがない分野を対症療法として始める方もかなりいらっしゃいます。
できるだけのアドバイス・協力をしているのですが、努力している皆様には本当に頭が下がります。
是非、心を折らずに辛抱していただきたいと思います。
必ずお客様は戻ってきます。
ブランド総合研究所が実施した「新型コロナの感染拡大が終息し、自粛が解除されたら、あなたはどんなことをしたいと思いますか」という調査によると、「外食」(49.3%)と答えた人が最も多く、次いで「国内旅行」(48.9%)であることが分かりました。
テレワークや休校で、毎日三食の食事の支度に“料理疲れ”を感じていらっしゃる方も多いでしょう。
自炊に飽きてしまったと感じ始めている方も大勢いらっしゃるでしょう。
多くの国民が外食をしたいのです。
皆さんのところへ必ずお客様は戻ってきます。
その時までもう少しです。
新型コロナウイルス感染症の治療薬もいくつか出てきました。
我々は、生き残り策を精一杯努力して、その時を待ちましょう。
感染が一日も早く収束することを心より願いながら、感染予防および感染拡大防止に努めてまいりましょう。
皆様、くれぐれもご自愛ください。
ではまた。