石田義昭の【飲食店 繁盛ダネ!】その203
「また、緊急事態宣言かぁ。
まいったな。
今回は、飲食店は酒類が提供できなくなったからな。
さらに厳しいことになりそうだ。」
「また、みんなお休みしなきゃいけないのかしら。
あなたも毎日ウチゴハンになるの?」
「そこはいいだろ。」
「お店の皆さんは補償してもらえるのかしら。」
「それぞれの地域によって違いはあるけど、あるよ。
ただ、宣言のないところは、街は冷え込み協力金はなしっていう酷い状況になる。」
「あなたと同じってことね。はぁぁ。」
「・・・。」
私に限らず、多くの支援対象とならない企業は何とか生き残るように努力をしなければなりません。
ペントアップ需要(積み重なった需要の解放)に期待して・・・。
【支援は麻酔であることを知っておくこと】
またまた政府が、3度目の「緊急事態宣言」を出しました。
全国ではありませんが、影響は全国に及んでいます。
飲食店は午後8時までの時短に加え、酒類の提供を停止するよう要請しています。
首都圏など大都市圏はまともな営業ができない日々が続きます。
〈飲食店〉に関する協力金などの支援は、今度は、店舗規模や売上規模を考慮に入れる様なのですが。
飲食店に対する協力金は、繁華街の家賃の高い店舗やスタッフを多く抱える店に関しては雀の涙にしかならない、焼け石に水だということもある一方、ギリギリ補填になる店、逆に充分なもので休業してしまえば大きな利益になる店などもあり、様々な影響を与えています。
この政府の支援に関してちょっと考えてみました。
こんなことを言う経営者がいらっしゃいます。
「ウチはしばらく休むことにしました。
休めばバイトの費用や光熱費はかかりませんし、材料費もかからず、支援金をもらえば、結構、儲かりますから。」
支援金や協力金は上手く活用することで、強い味方になる制度ですが、大きな間違いにならないように一言申し上げています。
「支援金や協力金というのは麻酔薬だということです。
痛みを和らげる麻酔は効いたことで痛みが現れるたびにそれを求めて凌いでいると、そのことばかりに気持ちがおよび、自助努力がおろそかになってしまうことも考えられます。
痛みを感じないゾンビ店にはならないでくださいね。」
生き残りの手段として支援金や協力金を申請することは当然のことですが、それを活用する意識をなくしてはいけないということです。
〈何があってもお客様に支持される店〉を目指すことは、WITHコロナの今でも変わらないはずです。
麻酔が効いているうちにアフターコロナの店のあり方を模索して、改善改良を考え、新しいことにチャレンジしなくてはなりません。
塚田農場などを展開するエー・ピーホールディングスでは現在、都内にある約90店舗のうち、9割近くを休業していますが、こうした中、系列の寿司店では寿司職人を育成するための研修を行っています。
寿司職人には焼き鳥の技術を学ぶ研修も行われています。
すし店のメニューに焼き鳥を加えたり、塚田農場ですしを提供したりすることもできるよう、スタッフの技術を向上させるため、研修を実施しているのです。
大手も持続可能性を模索し、チャレンジし続けているのです。
ペントアップ需要が現れるのはもうすぐのハズです。
あの手この手、何しろ生き残り手段はいろいろと考えて進んでいきましょう。
辛抱で励んでいただきたいと思います。
負けないでくださいね。
ではまた。