販売促進 第5回 『「予期せぬサービス」が人を呼ぶ販促に』

 まったく予期せぬ今年の冷夏に、戸惑っているのは私だけではないでしょうね。顧問先の社長かたがたの中には「マイッタ」を連発している人も多いですね。
冷夏がたたってビールの7月の出荷量は16%減ということですから、もろに影響を受けているのがわかります。
でも、逆に言えば季節の動きに左右されて右往左往するような店の状態が、まだまだ(ウチの現状)なんだと認識して、大ファン固定客を増加させるために、繁盛めざして販促しましょう。

 予期せぬ・・・といえば、先日横浜に行きましたが、焼肉屋サンで食べ終わった後、キャッシャーで支払いが済んだ後に「スイカよろしければどうぞ」と声をかけられました。スイカが好きな妻はイッペンに明るい顔に変身です。
 小玉スイカひとつでこんなにも人の心は動くものかと、改めていつもセミナーなどで申し上げる【出迎え三分の見送り七分】最後の別れを大切にしましょうというフレーズを思い出しました。
飲食店の最後の仕事である会計、お金をもらえば、‘ハイさようなら’ではあまりにも味気ないですね。忙しいのはよく解かりますが、ここでコミュニケーションが取れればお客様には最も印象深いものになるのです。極端にお客様の気持ちを言えば‘お金を支払った後のもう用無しの私にやさしい言葉を掛けてくれるなんて、この店の人はなんていい人なんだろう’と云う訳です。チョット言い過ぎですかね。

 でも、これを実践して充分な成果をあげているお店がT県S市にあります。
先日、指導日で行って来たばかりですが7月の売上は経営している2店舗とも、それぞれ前年比112%・139%で冷夏も関係ありません。
この店では毎月、お客様には知らせることのない〔小さな感動サービスの日〕を設定しています。スタッフだけが知っているその日(3日のときもあれば5、6日のときもあります)には、スタッフたちが毎月探してきたものがお客様にプレゼントされます。アロマキャンドル、香りの良い紅茶、木炭、キャンディ、油取り紙、手づくりクリケーキなど、何も知らないお客様が会計を終わった後、「お客様、今日は特別にプレゼントがあります」この言葉の後のお客様の反応は本当に、スタッフ達が{やってよかった}と思える喜び方のようです。
もしも【本日〇〇○○をプレゼント】とポスターでも貼ってあったらどうでしょう。貰えるのがあたりまえと思ったら喜びは半減でしょう。予期せぬことだからお客様の心が動くのです。
あなたのお店でも予期せぬ何かを探してみてはいかがでしょう。