販売促進 第9回 『顧客の囲い込み』

販売促進活動(ハンソク)をしていく中で必ずやらねばならないのが、一時の集客ではなくて繰り返しご来店いただけるリピート客の獲得策です。
もちろん基本であるQSC(商品クオリティ・サービス・清掃衛正クリンリネス)がしっかりしていることが前提です。(そうでなければ、ハンソクは小手先の手段と言われてしまいます)今回は各地の皆さんがどんなことをやっているのか、いくつかご紹介しましょう。

● Ⅰ県 B店
居酒屋として頑張っているこの店は、飲み物で何かしなくてはと考えました。
白羽の矢を立てたのは日本酒です。ワインとはまた違ったマニアの多い日本酒に目をつけたのがよかったのでしょう。【日本酒友の会】会員募集を店内にポスターで告知したのですがそれだけで、15名のメンバーが集まったのです。
定例会を設け、参加費は3,000円、蔵元の協力を得て毎回違う酒を蔵元からレクチャーしてもらうということが受けて、着実にメンバーが増え40名ほどになりました。
このことでの売上が増えたのは当然ですが、それよりお客様同士が仲の良い仲間になり、この店に来れば誰か知り合いがいるという安心感から来店頻度が上がったことを成功と言ってよいのではないでしょうか。

● N県 H 店
海の近くにあるこの店は、家族連れの食事から夜の酔客まで幅広く集客しています。本当に地域密着の策を繰り返しやっていますが、これもそのひとつです。
行きがかり上私も参加する羽目になったそのことは【みんなで引こう地引網大会】でした。意外とわくわくしながら私も引いたのですが、魚が上がってきたときは、歓声が上がりました。子供も大人もこんな時は同じレベルになるものですね。量的には決して多くない魚を前にしてみんなニコニコです。
その後店で食べた刺身や焼き魚は最高でした。皆で協力して取った材料を一緒に食べるのはホントに仲間という感じがするものですね。囲い込み大成功です。
ちなみに、海岸の砂浜でスーツ姿だったのは私だけでした。(まあ地引網をスーツでやるやつはあまりいないですよね)(笑)

さてさてこの二つの例を読んだあなた「こんなことぐらいやっているよ。」と言う方はきっとお店はいい状態ですね。「こんな面倒くさい事ウチじゃできないな」と思われた方は、要注意ですね。努力とアイディアの数しかよくならないのですから。