KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.5

今回は、和食料理店の接客見直しの依頼を受けた「覆面店舗チェック」での出来事からお伝えしたいと思います。

まずは入店、心地よいお迎えを受けて席に案内され「なかなか上出来かな」と思うも束の間・・・。

テーブルについてから待つこと事4~5分。

特別、忙しい感じでもないのですが、誰も来ません。

店内は個室風の為、死角が多く気がつかない様子。

案内係りと接客係りの連携が上手く噛み合ってないようなのです。

案内係りは司令塔です。

「お待たせしない」は接客の基本のキですよ、思い出してくださいね。

その後の接客対応は、まずまずきちんとした対応で合格点なのですが、店内が落ち着き始めたころからスタッフの乱れが始まりました。

お決まりのようにスタッフ同士のお喋りが始まったのです。

しかも客席まで聞こえる声で、耳を棲ますとなんとスタッフ間の悪口なのです。

食事時間の取り方がなんやら、休憩がどうしたなど、従業員同志の不仲が店内に丸聞こえなのです。

これでは、せっかく心地よいサービスを受けてもなんだか薄っぺらな印象になってしまうものです。

スタッフの私語はお客様にとっては耳障りで不快なもの、店内の雰囲気を壊すものです。

充分気をつけなければなりませんね。

お喋りの話しをもう一つ。

最近は従業員の国際化が進んでいるようですが、ここでも注意が必要です。

外国人従業員の母国語での会話についての問題です。

客席をチラチラみながら、従業員同士で異国語を使い何やら話しをしているといった事でお客様から不快感のクレームがあるようです。

何を話しているのかわからない分、お客様にとっては、気になるのかもしれません。

私の経験でも、ある飲食店で中国人らしき2人がこちらのテーブルを意識するように何やら会話をしていたのですが、言葉の意味が解らないと思っているせいか、随分と横柄な言葉使いや侮辱するような会話をしていたのです。

あいにくその時、私と同席していた部下は中国語が堪能で会話がバレバレでした。

その後、店長、本社、本部を巻き込んで揉めたのは、言うまでもありません。

今一度、私語や母国語使用の禁止等マニュアルやハウスルールの見直しをしてみてはいかがですか。

皆さんのお店も気をつけてくださいね。

接客とは、難しく考え過ぎがちでずが、実は簡単なのです。

・お客様の「こうして欲しい」と思う事を察知し接客する。

・お客様に「見られている」と常に思って接客する。

年末年始は宴会のお客様が増えてきます。

忙しいとスタッフの接客が「作業」になりがちですが、たくさんのご新規のお客様も来店して頂けるチャンスです。

ぜひぜひ、ファンになってもらい、2回、3回と来て頂けるよう、作業ではない接客をしましょう。