KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.9

ちょっと嬉しい話しです。

月に2~3回はお世話になっている中華レストランでの出来事です。

私は毎度のハイボールを注文したのですが、「あっ、レモン抜きと言うのを忘れた」と思ったのも束の間、「お待たせしました」と商品が届きました。

すると、スタッフの彼は、「レモン抜きですよね」と言葉を発したのです。

なんと、私の好みを覚えていてくれたのですね。

客の立場で最も嬉しいのはお客として覚えてもらい、配慮してもらうことです。

わがままを聞いてくれるということではなく、自分を大事にしてくれる瞬間を感じさせてくれるということです。

彼はそれをしてくれたのです。

彼はまだ2ヶ月前に入ったばかりのアルバイトとの事、最初はオドオドとしていたのを良く覚えています。

それが、店長の教育なのでしょうか、今や堂々とした気配りの出来る仕事ぶりなのです。

“人って成長するものだね~”と感心しました。

人員の入れ替えがあるこの時期、新人スタッフの教育指導には特に力を入れて早く力強い戦力に育て上げましょう。

ここ最近、飲食店では人手不足?いえいえ、極度の人件費削減の為か、店舗規模には、ほど遠い少人数人員シフトで運営している店舗を多く見かけるようになりました。

一人一人のスタッフの作業レベルの向上は必要不可欠なのですが、そこにはあまり目を向けてないように感じます。

今は、オーダーエントリーなどハンディでの簡略化が進んでいるのにも関わらず、使い方の工夫や作業動線のワンパターン使いで随分ムダに作業しているスタッフが多いのです。

昔、学生時代には、ながら勉強はダメだと良く言われました。

ここまで人員削減が進むと、ながら作業をいかに上手く取り入れた動線を意識したうえでの、一組相手のIターン作業ではなく、Uターン動線を積極的に取り入れ、一人二役、三役になれるようチャレンジしなければいけませんね。

何と言っても私達は、サービス業なのですから、店の都合はお客様に関係ありません。満足して頂ける様に工夫改善に取り組みましょう。

この時期は、地域のお客様(人々)の移動や会合が増えるタイミングですから、新規のお客様をしっかりと捕まえるチャンスなのです。

しっかりと頑張ってください。