KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.14

暑~い日が続きましたが、やっと一息つきましたね。

秋の美味しそうな食材も出始めてきました。

さあ、秋メニューに向けて、スタンバイOKですか?

「うかうか」していると時間が過ぎるのは、あっと言う間です。

飲食業界ゴールデンシーズンに向けてスタートです!!

食欲の秋、お客様の胃袋をがっちりつかみましょう。

 

先日、 古き良きほのぼのとしたお寿司屋さんに行ってきました。

私が2、3度お邪魔したことのあるお店です。

その時、おそらく常連のお客様でしょう、中年女性が大将に尋ねました。

持ち込みのフルーツをその場で「食べてもいいかなぁ」と。

すると大将は「どうぞぉ~カットしてあげるからよこしなぁ」と威勢よく対応するではないですか。

さらに大将は続けてこんなことを言いました。

「お子さん連れなんか、ハンバーガーとか食べてるからね~。気にしないでいいよぉ」ですと。

飲食物の持ち込みの是非はともかく、そのお店の持つ独特の空気感に触れてなんだかほのぼのしました。

個人店主のいい加減、いや良い加減が、マニュアルが広がっている最近の飲食店での型通りのサービスとは一味違った暖かい気配りの配慮にそう感じられました。

これも時代の1つの差別化なのではないのでしょうか。

もちろんカウンター並び近くにいた私達にも、お裾分けがありました。

その空気感に包まれ、とても居心地が良い時間が過ぎました。

お店の空気感が常連客を増やして行く良き配慮ですよね。  

帰りがけに店内を見回すと、30数席がほぼ満席、ファミリーから若いカップル、年配の方々と不特定のお客様に支持されているのにうなずき、帰途につきました。

その店に最も合った方法を経営者が見つけた結果なのですね。
 
「頑張れ大将」

お店の味は、味覚だけではありません。

店の雰囲気とは店主が作り上げスタッフもそれに習い、そしてお客様がさらに盛り上げ常連様となっていき、その常連様が新しいお客様を呼んでいく。

繁盛店とはその連鎖が出来てるお店ですね。